MUSIC WORLD MAP 〜マイケル・ジャクソン〜
ON AIR REPORT / 2021.08.16 update
音楽で世界を知る/歴史を知る企画 『MUSIC WORLD MAP』
Vol.3 Michael Jackson「Heal The World」(1991年)
この曲がリリースされた1991年は、湾岸戦争が始まった年。湾岸戦争は、イラクによるクウェート侵攻をきっかけに、アメリカを中心とした多国籍軍がイラクを空爆。実際に、LOVEちゃんも幼い頃にその映像を見た記憶を鮮明に覚えているそうです。
今でもその火種は中東にくすぶり続けています。マイケルは湾岸戦争が起きたこの年に、“人類は、互いに助け合って、世界を大切にしなきゃいけない”そんな思いからこの曲を書きました。
Heal The World=直訳すると「世界を癒そう」。
そんな曲の中に、
「Make a little space, Make a better place」
という具体的なアイデアが隠れています。
「余白を持とう。そこからいい場所を作って行こう」
そして、「自分たちの子供たち、さらにその子供達にとって、もっと素晴らしい世界にしたいって言ってみて。それをやることでどうやってできるか?みんなが考え始めるからね」そんな歌詞になっている一曲なんです。
「今日考えたいのは、この曲が生まれてから30年間の間に、どれだけこの曲のメッセージが広がっているのか?湾岸戦争に始まり、アメリカのテロ、ISIS、イラク戦争・・・さらには、イラクで起こっていた戦いが周りの国に影響を与え、難民が生まれ、その難民がEUに向かって、それもまた問題に。この30年間戦争が答えじゃなかったんじゃないか?Make a little spaceが答えなんじゃないか?」とLOVEちゃん。
そして、日本は、昨日、戦後76年を迎えました。一方で、今日、タリバンがアフガン制圧というニュースもありました。
「今、30年後を考えて選択するのは難しいと思う。だけど、終戦76年は、1年1年、76回約束をしてきたことが今ここにあるんだよね。そうと思うと、また1年、来年の77年の約束ができるまで、なんか平和のための争いの正当化よりは、平和そのものを選ぶとか、平和そのものを選んでる人を支持するとか、そういう小さな選択の積み重ねができるといいですね」(LOVE)
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(*ラジコで1週間聴取可能です)