住宅街で“ライム”の産地・全国2位を目指す男性
オンエアレポート
今回、注目するのはこちらです。2022.10.27
「住宅街で“ライム”の産地・全国2位を目指す男性」
今回のイノベーターは、大阪府・忠岡町にお住まいの杉本一郎さんです。
杉本さん、そもそも、なぜ、「ライム」に目をつけたのでしょう?
「私は他の人がやっていないことをやるのが好きで、
そんな私の目にとまったのがライムということです。
ライムは、国内生産量がすごく少なく、2019年、国内のライムの収穫量は7.5トン。
1位は愛媛県の7トンで、2位は和歌山県の100キロ。
栽培が比較的簡単で、1位は無理でも2位であれば目指せると考えました」
大阪府・忠岡町は住宅街。
住宅街でどのようにして大量のライムを育て、
生産量2位を実現しようと考えているのでしょうか?
実現するため、杉本さんはライムの苗木を住民に配布したということです。
「ライムの苗木200本を自治会と商工会で購入し、
去年11月に希望する住民160人ぐらいに配布しました。
配布したのは高齢者が多く、栽培するのは、農業経験のない方が中心。
鉢で栽培するため、農地は不要です。
この苗木が順調に育てば、
2年後の2024年には1トン以上のライムが収穫できる見込みです」
ライムの生産量2位を目指すこと、そのために住民に苗木を配布したこと。
これには、忠岡町に対する“ある思い”が込められていました。
「町内では人口減少が進み、それにつれ、1人暮らしの高齢者が増え、
近所同士のコミュニケーションが薄れてきています。
近所同士の関係を深めていきたいと思い、
そのためには共通の夢があった方がよいと考えました。
ライムを育てるお年寄りが、ライムの実ができることに夢を持つことができ、
隣近所の人と共通の話題もできます。
ライムの実ができれば、その実を使って、若い人たちが飲食のメニューを作って売り出すことで、
高齢者と若者のコミュニティ・連携もできます。
さらに、他の場所から忠岡町にライムを求めて、人が流入し、
町の活性化にも貢献できると思っています」
2年後の2024年、
配布した苗木から、どのぐらいの量のライムが収穫できるのでしょうか。
杉本さん、収穫量の報告、楽しみに待っています。