アメリカの大学に研究者を派遣している、野菜メーカー

今回、注目するのはこちらです。

「アメリカの大学に研究者を派遣している、野菜メーカー」

今回のイノベーターは、村上農園の石田奈々子さんです。

村上農園は、どのような会社なのでしょうか？

「ブロッコリースーパースプラウトや豆苗などの発芽野菜の生産・販売を行っています。
全国12カ所に植物工場を持ち、すべて水耕栽培（土を使わない）で生産しており、
日本全国に新鮮な野菜をお届けしています」

村上農園では、アメリカの大学に研究者を派遣しているということです。
こちらについて詳しく教えてください。

「アメリカのジョンズ・ホプキンス大学と協力し、研究者支援のプログラムを行っています。
村上農園のブロッコリースーパースプラウトは、
ジョンズ・ホプキンス大学医学部の博士が抗酸化や解毒などの作用を持つ
『スルフォラファン』という栄養素に着目し、それを高濃度に含む野菜として開発されたものです」

「その縁から、日本からジョンズ・ホプキンス大学へフェロー（奨学研究者）を派遣し、
世界トップレベルの環境で研究をしながら学んでいただいています」

「今回が2回目の募集で、1回目の募集では2名の派遣を行いました。
このうち1名は現在も派遣中で、現地で研究を行っています。
帰国した1名は医師として働きながら、引き続き、研究も続けていきます」

どのような思いがあって、このような取り組みをされているのでしょうか？

「スルフォラファンについては、国内外で研究がされ、様々な健康作用が明らかになっていますが、
まだ多くの可能性を秘めていると感じています」

「また、村上農園は、野菜の生産を通して、皆さまの健康づくりのお手伝いをしたいと考えています。
将来的に、スルフォラファンをはじめとする食品の有用成分の作用を明らかにする
優秀な研究者が育つことは、食から健康をつくることに大きく貢献すると考え、支援をしています」

この取り組み、村上農園にとって、どのようなメリットがあるのでしょうか？

「スルフォラファンには多くの健康作用があることが分かっていますが、
今後さらに研究が進めば、より多くの方がスルフォラファンやブロッコリースーパースプラウトを知り、
食べていただくことにつながると期待しています」

この取り組み、今後はどのような展開を考えていますか？

「村上農園は、野菜の新芽を育てる企業として、
人においても『若い芽』『才能の芽』を応援する活動を行っており、このプログラムもその一つです」

「国際的に活躍する研究者の育成を支援するというのは、すぐに結果・成果が出るものではありませんので、
一過性の取り組みに終わらせず、長期的に続けていきたいと考えています」

この取り組み、長期的に見ると、私たち消費者にもメリットがあると感じました。
引き続き、応援しています。