お米から作るバイオマスプラスチック“ライスレジン”
オンエアレポート
今回は、こちらに注目します。2022.09.22
「お米から作るバイオマスプラスチック“ライスレジン”」
今回のイノベーターは、
「バイオマスレジンホールディングス」の代表取締役CEO、神谷雄仁さんです。
「バイオマスプラスチック」というのは、
トウモロコシなど、植物由来の原料を利用して作られるプラスチックのこと。
お米でも作ることができ、
「バイオマスレジンホールディングス」で製造しているのは「ライスレジン」。
こちらは、廃棄されてしまうお米を使っているということです。
「食用に適さない古米、米菓メーカーなどで発生する破砕米など、飼料としても処理されず、
廃棄されてしまうお米を使っています」
では、廃棄されてしまうお米を使って、
バイオマスプラスチックをどのように作るのでしょうか?
「白米の状態に水と熱を加えて、のりの状態にして、植物性のプラスチックと混ぜ合わせます。
お米が70%、植物性のプラスチックが30%という割合です」
「材料の中に含まれる植物(ライスレジンの場合はお米)が、
生育の段階でCO2を吸収しているため、
おおよその植物配合量がCO2の削減数値と同じで、環境にやさしいプラスチックと言えます」
この「ライスレジン」、すでに商品に使われていて、
今年5月時点で、おもちゃやハブラシ、郵便局のレジ袋、スプーンなど、
800アイテムほどに使用されているということです。
神谷さん、今後はどのような展望を描いているのでしょうか。
「ライスレジンは新潟県南魚沼市で始めた事業ですが、
すでに熊本県水俣市、福島県浪江町でも、同様のビジネスを展開しており、
北海道から九州・沖縄までを見据えて、
全国に10拠点ほど地域活性事業として展開するつもりです」
環境にやさしい「ライスレジン」。
今後、日本のプラスチック製品の主流になっていくのかもしれません。