もみ殻の有効利用を可能にする装置『スミちゃん』
オンエアレポート
今回、注目するのはこちらです。2024.05.16
「もみ殻の有効利用を可能にする装置『スミちゃん』」
今回のイノベーターは、千葉県にあるエスケイ工業有限会社の篠﨑和久さんです。
「もみ殻」は、お米の一番外の皮で、
収穫のときに大量に出るため、農家さんは処分するのが大変と言われています。
この「もみ殻」を有効利用しようと思った理由は、何なのでしょうか?
「10年程前、近隣の農家さんが
『毎年毎年、もみ殻が大量に出て、処分に困っているんだけど、何とかならないものかね~』と
相談してきたことがきっかけなんです」
「元々、スクリューの製造が主力でしたので、この技術を最大限に活かし、
CO2削減効果も高く、環境に配慮した『炭』に焦点を当て、
『もみ殻を燃焼させ、炭を製造する装置』の開発に取り組みました」
そんな中、エスケイ工業有限会社が開発した「スミちゃん」。こちらは、どのような装置なのでしょうか?
「簡単に言いますと、『もみ殻』を連続的に燃焼させ、『炭(バイオ炭)』を作る装置です」
「皆さまが親しみやすく、どのような装置なのか分かりやすいように『スミちゃん』と名付けました」
スミちゃん
「もみ殻」を炭にしたものは、どのようなことに利用できるのでしょうか?
「『スミちゃん』で製造した『炭(バイオ炭)』の主な利用方法は、
田畑に戻し、農作物の育成効果を高める土壌改良材です」
「スミちゃん」を使っている農家さんは、どのような感想を話していますか?
「土壌改良材として利用されている方が多いです。
農作物の成長も良く、生産量も上がったという話が多く、開発業者としては励みになります」
エスケイ工業有限会社では、「スミちゃん」だけではなく、
全ての農業廃棄物、全ての畜産発酵堆肥を対象に、全てを『炭』にする、エスケイ式熱分解炉『スミ丸』を開発。
今年4月にテスト機が完成したということです。
篠﨑さん、今後については
「エスケイ工業はSDGsに添って、CO2削減に貢献する、世界に通じる製品を創り出していきたい」と
話していました。
スミ丸
農家さんを困らせている「もみ殻」を炭にし、土壌改良材として利用可能にする「スミちゃん」。
もみ殻の処分に頭を悩ませている農家さんに周知され、導入が増えることを祈っています。