“間引きした野菜”を学校給食に利用する取り組み
オンエアレポート
今回、注目するのはこちらです。2023.12.27
「“間引きした野菜”を学校給食に利用する取り組み」
今回のイノベーターは、東京・足立区にある「宇佐美農園」の宇佐美一彦さんです。
間引きした野菜とは、どのようなものなのでしょうか?
「例えば、大根を育てるのに、種を3粒まいて、まっすぐになっている1本にして、
2本を間引く、それを“間引き菜”と言っています」
その間引きした野菜を学校給食に利用しようと思ったのは、宇佐美さんの考えだったといいます。
「私がちょうど17年前から足立区の学校給食専門農家になりまして、
最近は子どもたちから、
そういう間引いた野菜を給食でも食べたいっていう声も少しずつあがってきていました」
実際に始めてみて、いかがでしたか?
「うちの農園に社会科見学で3年生の子どもたちが見学に来て、
畑で実際に、これが間引き大根で廃棄されちゃうんだよっていうことを伝えました」
子どもたちの反応はいかがでしたか?
「作る人・使う人の責任について、子どもたちがお互いで考え始めました」
食品ロスを減らしていこうとか、子どもたちが気づき始めて、
この間引き大根も食べなくちゃいけないんじゃないかっていうことを子どもたちに考えていただきました」
「間引き大根は加工品にした方がいいとか、動物のエサにした方がいいとか、
堆肥にした方がいいとか、いろんな意見が子どもたちから出ました」
この取り組みを行ってみて、宇佐美さんはどのようなことを感じたのでしょうか?
「食べ物を大事にする、命を大事にするっていうことを、未来の子どもたちだけじゃなくて、
区民の皆さんに周知して、みんなで考え直すことがSDGsに繋がっていくんじゃないかっていうことですよね」
間引きした野菜、給食のどのようなメニューになったのでしょうか?
「大根をすって、サラダにドレッシングとしてかけていただいたり、
あと、ご飯の上に葉の部分を使って、ふりかけにしました。本当に美味しかったです」
宇佐美さん、今後の展開については
「各学校の給食に間引き大根を使っていただくように進めている」と、お話しされていました。
東京・足立区で始まった、この取り組み。
1校だけでなく、足立区内の全学校、そして、全国各地の学校へと広がっていってほしいと思いました。