シャワーヘッドのメーカーが発見した 土壌障害の“くすり”
オンエアレポート
今回、注目するのはこちらです。2023.10.26
「シャワーヘッドのメーカーが発見した 土壌障害の“くすり”」
今回のイノベーターは、岐阜県にあるシャワーヘッドのメーカー「株式会社TKS」の三島良介さんです。
三島さん、まずは「土壌障害」とは何なのでしょうか?
「農作物は米以外、同じ圃場で同じ作物を作り続けると、生育不良や収量が落ちる障害が起こりやすくなります。
それを連作障害といい、生育不良が収量の減少などが発生し、農家さんには大きな痛手となります」
この「土壌障害」に、なぜ、シャワーヘッドのメーカーが注目したのでしょうか?
「2010年にウルトラファインバブル発生器の最初の試作品を完成させ、どんな効果があるのか、
飲んでみたり、洗ってみたり、いろいろ試してみました」
「たまたま、カイワレ大根の種があったので、
水耕栽培で“普通の水”と“ウルトラファインバブル水”との生育の比較を試したところ、
根の張り具合や葉っぱの伸びに違いがみられたため、
何らか植物の生育に作用するのでは、ということから、植物に狙いを絞りました」
いろいろ試すなか、「土壌障害」を予防する効果を発見したということなんですね?
「一定の状況下で、ウルトラファインバブル水(ウルトラファインバブルが含まれた水)を植物に与えたところ、
バブルが土壌細菌などと接触すると活性酸素が発生し、
その発生した活性酸素により、障害土壌の予防・改善、また青枯病菌の増殖を抑制する作用を確認しました」
これを使うと、農家さんの負担を減らすことができるのでしょうか?
「まだ製品として発売できていませんので、推定ですが、
少なくとも、土壌改良剤や消毒剤の購入費用が大きく削減できるのではないかと考えています」
「おおむね1年後に試作品を完成させ、検証をへて、2年後に機器の発売を目指しています」
農家さんの負担軽減につながる可能性がある、今回の発見。
農業分野ではない、シャワーヘッドのメーカーが発見したことに驚きがありました。
今後は、「2年後の発売を目指す」と三島さんがお話しされていた機器がどのようなものになるのか、
引き続き、注目していきます。