キャベツの芯で作った紙 サラダペーパー
オンエアレポート
今回はこちらに注目します。2023.10.19
「キャベツの芯で作った紙 サラダペーパー」
今回のイノベーターは、「JA全農ぐんま」の内田智和さんです。
キャベツの芯で紙を作ろうと思った理由は何なのでしょう?
「キャベツ1玉を加工するうちの3割が芯や外葉(一番外側の葉っぱ)で、これらは廃棄対象です。
JA全農ぐんまの加工センターでは1日に5トンが廃棄されます」
「それらはこれまで、養豚飼料や野菜エキスの原材料として販売してきたのですが、
加工キャベツの製造が増えるにしたがって量も増え、廃棄物として処理するケースも出てきました」
「そこで、県内の印刷会社『ジェイエイプリテック』と東京の製紙会社『共同紙販ホールディングス』と連携し、
キャベツの残渣を使った紙を開発しました」
「名前は『サラダペーパー』と言います」
キャベツの芯をどのように加工すると、紙になるのでしょう?
「キャベツの芯と外葉を製紙工場に出荷します。
そこで粉砕などの処理を行い、古紙とキャベツの残渣を混ぜ、紙を製造します」
「キャベツの含有量は10%なので、キャベツの残渣50キロから500キロの紙が製造できます」
「サラダペーパー」はどのような紙質で、どのようなことに使われているのでしょうか?
「紙質は和紙に似て、ところどころにキャベツの色味が残っています」
「芯だけですと、紙が白っぽくなってしまうので、あえて外葉を混ぜてキャベツの緑色を残すように工夫しています」
「4月から全農ぐんまの加工センターの案内冊子と園芸部の職員の名刺に採用しました」
今後は、どのような使い方を考えているのでしょう?
「封筒や手提げ袋など、様々な用途が考えられると思っています」
「また、今後は、キャベツ以外、たとえば、食物繊維が多いレタスなどでチャレンジしていきたいです」
内田さん、今後はキャベツ以外の野菜でもチャレンジし、
廃棄されているものを有効利用する取り組み、ぜひ進めていってください。