スマート農業機器を体験できる施設 スマートアグリ長岡
オンエアレポート
今回、注目するのはこちらです。2023.08.17
「スマート農業機器を体験できる施設 スマートアグリ長岡」
今回のイノベーターは、「長岡市役所」農水産政策課の大竹聡史さんです。
去年9月、新潟県長岡市にオープンした「スマートアグリ長岡」、こちらはどのような施設なのでしょうか?
「農業者から子どもまで誰もが、最新の農業“スマートアグリ”を気軽に手軽に体験できる施設です」
「長岡市にある農村体験施設“あぐらって長岡”の中に新設されました」
「たとえば、農業用のドローンや空撮用のドローン、ラジコン型の草刈機、
自動でハンドルが動くトラクターなどの体験やICTを活用した“次世代園芸温室”の見学ができます」
「スマートアグリ長岡」には、
大竹さんが実際に体験して、農業に役立つと思った機器のみが入っているということです。
なかでも、大竹さんが特に興味深いと感じたのは、どのような“スマート農業機器”なのでしょうか?
「“次世代園芸施設”です」
「この温室では、室内のセンサーで計測した温度や明るさ、二酸化炭素濃度などをデータ化し、
ハウス内のヒートポンプや窓、カーテンなどをプログラム制御することで、
植物の生育に最適な環境を保つシステムが動いています」
「“スマート農業”“植物工場”というと、工業っぽいイメージが浮かび、
農業が持つ“手仕事感”や“自然の恵み感”のような温かみが感じられず、
“美味しそう”というイメージと結びつかなかったのですが、
この園芸施設のシステムで栽培されたフルーツトマトは驚くほど品質の高いものができ、技術の進化を感じました」
「この“次世代園芸施設”では、フルーツトマトを収穫し、食べることもできます」
「スマートアグリ長岡」では、
トラクターや農業ドローンなど一部の機器は年齢制限を設けているのですが、
子どもが体験できる機器も、たくさんあるということです。
「一番、喜ばれるのが、“ラジコン草刈機”です」
「ラジコンカーの操縦機と同じような端末で、100キロぐらいある草刈機が自在に動かせるので、
楽しんで草刈りをしてくれています」
長岡市は、どのような思いがあって、このような施設をオープンしたのでしょうか?
「この先、農業が持続可能な産業であるためには、
農業者人口の減少・高齢化という“ネガティブな事象の進行スピード”に対し、
農業者の大規模化や新しい農業経営体の誕生という“ポジティブな事象の実施スピード”が
遅れをとらないことが重要と考えており、
そのツールとして、スマート農業機器は必須だと考えています」
「しかしながら、スマート農業機器の普及は、我々が期待していたより遅く、
その原因は、“情報不足(どんな技術がある?いくらぐらい?自分には何が合う?)”にあると考えております」
「その情報不足を解決するため、
誰もが気軽にスマート農業を体験でき、情報を得ることができる施設をオープンしました」
「スマートアグリ長岡」、大竹さんはどのような施設にしていきたいと考えているのでしょうか?
「まずは、農業者の方が集まって、新しい技術を体験し、話に花が咲くような場になってほしいです。
子どもたちにとっては、将来、農業をやりたいなと思う、きっかけの場にしていきたいと考えています」
大竹さん、多くの人が訪れる施設になること、
そして、この施設での体験をきっかけに農業を始める人が出てくること、祈っています。