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オンエアレポート

太陽の熱でイチゴを栽培するシステム

オンエアレポート

TIME 2023.03.09

thumb今回は、こちらに注目します。

「太陽の熱でイチゴを栽培するシステム」


今回のイノベーターは、「東北大学 多元物質科学研究所」の助教・丸岡伸洋さんです。


丸岡さん、これは、どのようなシステムなのでしょうか?

「日中、屋外に設置した集熱パネルで太陽光を熱に転換し、
特殊な液体で満たした200リットルのドラム缶に蓄えます。
そして夜間に、液体に浸した伝熱管を通して熱を取り出し、温めた水をハウス内に行き渡らせ、
冬季でも室温を栽培に適した8度以上に保つというシステムです」

「農家さんの負担になっている暖房用の燃料代や二酸化炭素(CO2)排出量の削減を目指しています。
灯油や重油など化石燃料代を0にすることが目標です。
この技術が普及すれば、相当な量のCO2削減が期待できます」

ではなぜ、このようなシステムを開発しようと思ったのでしょう?

「新型コロナウイルスや戦争などの社会情勢の変化によって、
食料や燃料の調達機器を実感し、食料の国内生産の重要性を感じました。
猛暑や大寒波に影響されないハウス栽培は、今後、より重要になると考えています」

「従来のハウス栽培では温度管理のために燃料を大量に消費するので、
太陽熱の活用はとても有望と考えます。
また、昨今の燃料価格の高騰によって、農家さんの経営を圧迫していると聞いていますので、
このシステムが一助になればと思っています」


このシステム、今年1月末から実証実験をスタート。
宮城県仙台市の複合施設「アクアイグニス仙台」で
太陽光由来の熱を蓄え、農業用ハウスの室温を管理し、イチゴを栽培しているということです。


「太陽光をどのように集めるのかが課題」だと丸岡さんがお話しされていた、このシステム。

実証実験ではイチゴを栽培していますが、
イチゴ以外の農作物にも使える可能性があるということです。

「イチゴをターゲットにしていますが、
いろいろな温度に調整できれば、ハウス栽培全般に展開可能な技術です。
できる限り早く、実用化できるよう、がんばります」

丸岡さん、実証実験の結果が出たら、ぜひ報告してください。
そして、一日でも早く実用化されるよう、応援しています。

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