お米から取り出した“糖”
オンエアレポート
今回、注目するのはこちら。2023.02.16
「お米から取り出した“糖”」
今回のイノベーターは、
兵庫県姫路市で「龍力」の銘柄で日本酒をつくっている「本田商店」の朴杓汝さんです。
日本酒をつくっている「本田商店」で、お米から“糖”を取り出そうと思った理由は何なのでしょうか?
「地産地消と言われるが、ご当地の“糖”は存在していなかったので、作りたいと思っていました。
大吟醸酒を造る工程で精米した時に発生する中心部の“米粉”の利用方法を模索していたのですが、
そんな時に、地元の和菓子メーカーから砂糖ではない糖類の相談があったんです。
これがきっかけとなります」
お米から「糖」を、どのようにして取り出すのでしょう?
「お米のでんぷんを“糖”に変えて、“糖”だけを濃縮します」
この方法で、米(米粉)600キロから700キロの“糖”ができるということです。
色はハチミツのような琥珀色で、甘酒を濃くしたような味。
地元の製餡メーカーで、発酵あんこの原料に使っている、と朴さんはお話しされていました。
お酒をつくっている会社として、原料である「お米」については、どのような思いがあるのでしょうか?
「本田商店は山田錦を主に、全量、酒造好適米(=食用米ではなく、お酒造りに適した米)を使用しています。
特に山田錦については、最高品質とされる“特A地区産”のみを使用しています。
“米の酒は米の味”がモットーです」
朴さん、「お米を全て、無駄なく使い切りたい」という、お話もされていました。
お米を無駄なく使いきること、そして、お米からつくった“糖”のご当地化。
どちらも実現を目指して、試行錯誤を続けていってくださいね。