隠レア野菜プロジェクト
オンエアレポート
2025.03.13

「見た目を理由に手に取られづらい野菜や果物の魅力を伝えるプロジェクト」

今回のイノベーターは、JA共済連、農業地域活動支援部の山﨑勝也さんです。

今回、紹介するのは「隠レア野菜プロジェクト」です。どのようなプロジェクトなのでしょう?
「農産物は、適切な取引や安定的な流通を目的に、
農産物ごとに大きさ、重さ、色、形、熟度、味、品質などが等級付けされる『農産物規格』が設けられています。
生産者は、日々、愛情を込めて、規格に合わせた生産をすることを心がけていますが、
生育上、一定数の『規格外野菜』が発生してしまいます」
「また、規格に沿って流通している作物であっても、変わった模様や傷、見慣れない色など、
見た目を理由に避けられ、店頭で手に取られづらくなることで売れ残り、食品ロスに繋がってしまう現状があります」
「このプロジェクトは、変わった見た目の農作物でありながらも、
『その見た目だからこそ秘めている隠れたおいしさや、栄養がある』という事実に注目し、
それらの『変わった見た目に隠れた美味しさや栄養を秘めた野菜や果物』を『隠レア野菜』として定義し、
全8種を紹介し、各企画を通じてPRを実施しました」
「隠レア野菜」は、たとえば、どのような野菜なのでしょうか?
「1つは白菜です」
「土や汚れと勘違いされやすい黒い点々がついている場合がありますが、
その正体は栄養素が多く含まれるポリフェノールやアミノ酸です。
一般的に、ポリフェノールは健康や美容に良い、アミノ酸は免疫向上が期待されるといわれています」

その他には、どのような野菜があるのでしょう?
「キュウリは、トゲが鋭いほど新鮮で水分がしっかり詰まっており、みずみずしさの証です」

「ニンジンは、野菜の中でも皮が薄めなのですが、なかでも、みずみずしく充実しているものほど、
ちょっとした衝撃が加わったり、外部から水を吸収したときに、縦に弾けて割れが入りやすくなります」
「割れたニンジンの方がみずみずしい食感が味わえることは、隠れた魅力のひとつです」

果物は、たとえば、どういったものがありますか?
「たとえば、リンゴです」
「“木の先端につく、りんご”は、“木の根本につく、りんご”よりも大きく揺れ、枝がぶつかりやすく、
傷が多いといわれています」
「しかし、木の先端につくということは、それだけ太陽の光をたっぷり浴びて甘みを蓄えています。
農家さんの間でも、『傷ついたりんごは甘いものが多い』と言われており、
見た目を理由に手に取られづらいですが、実は魅力たっぷりです」

「見た目を理由に手に取られづらい野菜や果物」について、山﨑さんはどのようなことを感じていますか?
「このプロジェクトを通じて農家さんのお話を伺う中で、
農家さんはどんな野菜にも平等に愛情を込めて育てていることを改めて実感しました」
「今までは敬遠しがちであった野菜であっても、
農家さんの思いや見た目では分からない魅力が隠れている野菜もあると知れば、
スーパーで野菜を購入するときの意識が少し変わると思っています」
「このプロジェクトを通じて、楽しく野菜を理解してもらえたら、うれしいです」

今回のプロジェクトで紹介している「隠レア野菜」の全8種は
「隠レア野菜プロジェクト」のHPで確認することができます。
ぜひ、ご覧になってみてください。
「隠レア野菜プロジェクト」HP