『農業はアートだ』という考えのもと、野菜を栽培している熊本県の会社
オンエアレポート
2025.03.06

「『農業はアートだ』という考えのもと、野菜を栽培している熊本県の会社」

今回のイノベーターは、熊本県にある有限会社アーティフルの岩﨑万祐さんです。

アーティフルは、どのような会社なのでしょうか?
「熊本でカラフルなアーティフルミニトマトや西洋野菜を中心とした有機野菜の生産・販売をしている農業法人です。
ミニトマトは50品種以上、有機農産物は20種類以上栽培しています」
「試験農場としても活動しており、新品種や新しい作型の試験や栽培システム・有機栽培の試験・研究をしています」
「また、大学と作物の栽培に適した環境を調べ、より高収量な栽培を行う試験も行っており、
従来の2倍以上の収量を実現しています」
アーティフルでは「農業はアートだ」という考えのもと、野菜を栽培しているということですが、
こちらの考えについて、詳しく教えてください。
「土の中にある一粒の種から植物が育ち、育った作物は色も形も違い、ひとつとして同じものはありません。
それはアート作品と同じだと思いました。
その唯一無二であるという思いを込めて、『農業はアートだ』を農場のテーマにしました」
「農場では他にない、私たちにしかできない作物を作っていこうということで、カラフルで美しい作物を作っています」

たとえば、どのような野菜を栽培しているのでしょうか?
「誰も見たことがないもの、楽しんでもらえるようなものを作りたいという思いで、作物を選んでいます」
「カラフルなミニトマトは20種類あり、赤のトマトだけでなく、オレンジ、緑、紫、しましま、など様々なものがあります。
また、形も一般的な丸型だけでなく、細長いプラム型やハートの形のものもあったりします」
「他にも7色のニンジン、まだ日本で流通していないパースニップやルートパセリといった西洋野菜も栽培しています。
どれもカラフルで美しく、食べておいしい野菜です」

パースニップ
カラフルで美しい野菜をつくることについて、岩﨑さんは、どのようなことを感じていますか?
「まず、この仕事に就いて初めて、こんなにミニトマトの種類があることに驚きました。
でもまだ、世の中のほとんどの人が知りません。その魅力をもっと広めていきたいと思っています」
「また、栄養価が高い野菜、おいしい野菜など世界にはたくさんの野菜がありますが、
まだ日本では出回っていません。
それをいち早く作って、皆さまに食べていただきたいと思っています」
カラフルで美しい野菜を購入した方は、どのような感想を話していますか?
「皆さん、箱を開けたら、まず、ワーッと驚かれます。
「『ひとつひとつ見た目も味も違うので比べながら食べるのが楽しい』
『初めて見るカラーや形でプレゼントに送ったら喜んでくれました』と、うれしい言葉をいただきます」

栽培に関しては、どのようなところにこだわっているのでしょう?
「アーティフルのハウスでは、植物の栽培に必要な温度・湿度・光等の環境をデータ化して
作物が育ちやすい環境に自動制御しています。
これによって、収穫量が多くなるのと、年間を通して安定して収穫ができます」
「今後、少子高齢化、人手不足が進む農業業界を見据えて、機械の自動化、省力化を進め、
日本の食料自給率アップにも貢献していく栽培に取り組んでいます」

今回の取材で、カラフルなミニトマトやニンジンは見るだけで楽しい気持ちになり、
パースニップなどの珍しい野菜を知ることで、野菜への関心がより高まりました。
アーティフルさんの“楽しい気持ちになる野菜の生産”、これからも応援しています。
