2024年12月21日
今週ゲストにお迎えしたのは、THE RAMPAGEの岩谷翔吾さんです。
岩谷さんは、1997年、大阪府のお生まれ。
2017年、THE RAMPAGEのパフォーマーとして、1stシングル「Lightning」でメジャーデビュー。
ダンス以外にも活動の場を広げ、俳優としてドラマや舞台への出演、朗読劇の脚本や演出、読書情報誌「青春と読書」での連載など、多方面で活躍されていらっしゃいます。
また、読書だけではなく、日本将棋連盟三段や、実用マナー検定準1級の資格を取得するなど、趣味が多いことでも、知られていらっしゃいます。
そして、先日、幻冬舎より、初の書き下ろし小説『選択』で、作家デビューを果たされました。
──自分と真逆の世界
茂木:今回の初の書き下ろし小説『選択』なんですが、横浜流星さんとのコラボと言うか、コンセプトなんかも相談されたということですが。
岩谷:流星とは高校の同級生で、10年以上プライベートも仕事でも仲良くさせて頂いていて。この『選択』に関しては、流星が1つ動画を持ってきて、感情が昂る1分間ぐらいに集約された動画だったんですけども、「その感じで、物語作りたいんだよね」と言われたんです。
茂木:そのやり取り、すごいですね…。
岩谷:(笑)。そこから、流星も役者として活躍しているので、「自分だったらこういうふうに演じてみたいんだけど、1から作りたいんだよね」というような話から、「面白いね」みたいな話になり、本当に友人のノリから生まれた作品ですね。
茂木:そこからがすごいんですけど、なんと、『舟を編む』で有名な三浦しをんさんも、色々アドバイスをくださったとか。
岩谷:そうですね、色んなご縁がありまして。三浦しをんさんは、それこそLDHの大ファンでいらっしゃいまして、THE RAMPAGEのライブも何度か来てくださったんです。そこからお食事もご一緒させて頂いたりとかして、「自分もいつか本を出してみたいんですよ」というのを、アホな振りをしてご相談させてもらったら…(笑)。
茂木:プロ中のプロにね(笑)。
岩谷:はい(笑)。それこそ4年前、まだプロット段階と言うか、もうほぼ日記のような素人の文章を、しをんさんに「見てください!」と言って持って行ったら、アドバイスも頂いたりしまして。自分の背骨になっていると言いますか、文章を書く上で大切なことを、三浦しをんさんからたくさん教えて頂いたんです。なので、今回帯の推薦文もしをんさんに頂いたという形になりました。
茂木:横浜流星さんがコンセプトなども助けてくださって、そして三浦しをんさんに色々と文章のアドバイスを頂いた、ということで、すごい座組ですね。
岩谷:本当にありがたい限りですね。
茂木:三浦しをんさんが、「疾走する怒り、澄んだ夜空に浮かぶ細い月。激しい静謐さにしびれた。」と。すごいですね。実はこの月が、作品中で重要な役割を果たしていますもんね。
岩谷:はい。原案が『横浜流星』なので…。
茂木:あ、そこからか! しまった、気付かなかった…!
岩谷:(笑)。『星』じゃないですけど、夜空の何かを。ジョークじゃないですけど、横浜という土地も出てきたりとか、ちょっと自分の中でシャレっ気を効かせました。
茂木:題材は、今の世の中をざわざわさせている、ある厳しい現実ですもんね。
岩谷:そうですね。ちょっとアンダーグラウンドのお話と言いますか。
茂木:インタビューで、「東京ドームをバックステージ側から見ている人なんてそんなにいないから、自分のこととか、スターの日常みたいなことを書けば、もっと書きやすいだろう」、と。でも、あえてそれじゃないところに行った。
岩谷:やっぱり作家としてデビューさせて頂くのであれば、自分と真逆の世界を描きたいし、自分も知りたかったんですよね。「物語の中だったら自由」と言いますか。
それこそ昨今、世間を騒がせているようなニュースだったりとかも、意外と若い子が事件に絡んでいたりとかして、自分自身もニュースを見ていて色々と考えることもあったので、じゃあちょっとこれを題材に書いてみよう、というのが始まりだったんですけど。
自分とは真逆の世界過ぎて、なかなか書き出すのが難しくて。ですけど、何とか形にできて、というのが今回の作品ですね。
茂木:もう書き出しから衝撃的ですもんね。
岩谷:結構攻めた文章と言いますか、普段のアーティスト活動とは大分ギャップがあるような文章になっているかな、とは思います。
茂木:一方では、岩谷さんみたいに、それこそキッズからスタートして、ずっと頑張ってきて、ドームで公演ができるところまでいける、ということで、逆にファンの背中を押す、夢を与える、ということも仰っていますけど。
今回のこの『選択』も、世間から「悪い人」と言われてしまうような人でも、実はその時々で一生懸命生きてきて、選択を重ねた結果、まぁ間違ってしまったかもしれないけど…。ということで、かえって我々が生きる為に応援を貰えるような内容で、そういう意味では同じような気もするんですが。
岩谷:そうですね。やっぱり今の世の中は、断片的に切り取られた情報だったりとかがSNSでも蔓延る時代なので、自分の中で、孤独を感じる方に向けて手を差し伸べる本ができればな、という。題材としては、ちょっとハードボイルド寄りな作品ではあるんですけども、優しさを込めたつもりでいます。
茂木:そんな中で、主人公にとっても救いになるような女性の存在もあったりとか、本当に温かく読める、そういう小説だなと思いました。
横浜流星さんと岩谷さんは、確か朝井リョウさん原作の映画『チア男子!!』で共演されていますよね。当然、ファンの間では既にもう「『選択』は映像化でしょう?」という話が出ているんですけど、これは横浜流星さんに当て書きしたような感じなんですか?
岩谷:半分半分ぐらいですかね(笑)。
やっぱり「意識しなかったか?」と言われると嘘にはなります。「亮」という主人公は、流星が過去に「リョウ」という役を、何度やってきたかな? 3度、4度ぐらい「リョウ」という役柄を演じてきて、彼にとっても思い入れがある役名でして。あと、もう1人の主人公の「匡平」という役も、「由利匡平」という、彼がピンク髪にしたドラマの役名から取ってきたりとか。
やっぱり彼の血が大分通っている作品でもあるので、亮を書く時は自分も流星を意識はしましたけど、当て書きではないんです。「当て書き」と言うと結構ハードなシーンもあるので、各所から怒られそうですし(笑)。
茂木:そうですよね(笑)。来年大河もされますしね。
岩谷:そうなんですよ。フィクションなので、自分も楽しみながら書かせて頂いた、というのはあります。
茂木:YouTubeでは、「匡平が岩谷さんなんじゃないか」という説も出ているようですが。
岩谷:(笑)。これはもう読者の皆さんの想像にお任せする、と言うか。でも自分としては、そういうのは全くなくゼロから作り出したので、それは意外でした。「あ、こういう受け取り方もできるんだ」というのは、新しい発見にはなりましたね。
茂木:皆さんにこの『選択』を読んで頂きたいと思うんですけども。どうでしょうか? これから読むという人も多いと思うので、ぜひ将来の読者の皆さんに何か一言頂いてよろしいでしょうか?
岩谷:はい。自分のデビュー作となる『選択』なんですけども、「ネオハードボイルド」というキャッチコピーがある通り、ハードな世界観にはなるんですけども、自分の中で救いだったりとか、希望の光を込めたつもりでいます。アーティストのイメージとは真逆のギャップのある文章だと思いますが、1つの作品として、どうか楽しんで頂ければなと思います。
●THE RAMPAGE 岩谷翔吾(@RMPG_ShogoIwaya)さん / X(旧Twitter)公式アカウント
●THE RAMPAGE 岩谷翔吾(@shogo_iwaya_official)さん / Instagram 公式アカウント
●「選択」 / 岩谷 翔吾(THE RAMPAGE)(著)
(Amazon)
●THE RAMPAGE 公式サイト
●幻冬舎公式サイト
岩谷さんは、1997年、大阪府のお生まれ。
2017年、THE RAMPAGEのパフォーマーとして、1stシングル「Lightning」でメジャーデビュー。
ダンス以外にも活動の場を広げ、俳優としてドラマや舞台への出演、朗読劇の脚本や演出、読書情報誌「青春と読書」での連載など、多方面で活躍されていらっしゃいます。
また、読書だけではなく、日本将棋連盟三段や、実用マナー検定準1級の資格を取得するなど、趣味が多いことでも、知られていらっしゃいます。
そして、先日、幻冬舎より、初の書き下ろし小説『選択』で、作家デビューを果たされました。
──自分と真逆の世界
茂木:今回の初の書き下ろし小説『選択』なんですが、横浜流星さんとのコラボと言うか、コンセプトなんかも相談されたということですが。
岩谷:流星とは高校の同級生で、10年以上プライベートも仕事でも仲良くさせて頂いていて。この『選択』に関しては、流星が1つ動画を持ってきて、感情が昂る1分間ぐらいに集約された動画だったんですけども、「その感じで、物語作りたいんだよね」と言われたんです。
茂木:そのやり取り、すごいですね…。
岩谷:(笑)。そこから、流星も役者として活躍しているので、「自分だったらこういうふうに演じてみたいんだけど、1から作りたいんだよね」というような話から、「面白いね」みたいな話になり、本当に友人のノリから生まれた作品ですね。
茂木:そこからがすごいんですけど、なんと、『舟を編む』で有名な三浦しをんさんも、色々アドバイスをくださったとか。
岩谷:そうですね、色んなご縁がありまして。三浦しをんさんは、それこそLDHの大ファンでいらっしゃいまして、THE RAMPAGEのライブも何度か来てくださったんです。そこからお食事もご一緒させて頂いたりとかして、「自分もいつか本を出してみたいんですよ」というのを、アホな振りをしてご相談させてもらったら…(笑)。
茂木:プロ中のプロにね(笑)。
岩谷:はい(笑)。それこそ4年前、まだプロット段階と言うか、もうほぼ日記のような素人の文章を、しをんさんに「見てください!」と言って持って行ったら、アドバイスも頂いたりしまして。自分の背骨になっていると言いますか、文章を書く上で大切なことを、三浦しをんさんからたくさん教えて頂いたんです。なので、今回帯の推薦文もしをんさんに頂いたという形になりました。
茂木:横浜流星さんがコンセプトなども助けてくださって、そして三浦しをんさんに色々と文章のアドバイスを頂いた、ということで、すごい座組ですね。
岩谷:本当にありがたい限りですね。
茂木:三浦しをんさんが、「疾走する怒り、澄んだ夜空に浮かぶ細い月。激しい静謐さにしびれた。」と。すごいですね。実はこの月が、作品中で重要な役割を果たしていますもんね。
岩谷:はい。原案が『横浜流星』なので…。
茂木:あ、そこからか! しまった、気付かなかった…!
岩谷:(笑)。『星』じゃないですけど、夜空の何かを。ジョークじゃないですけど、横浜という土地も出てきたりとか、ちょっと自分の中でシャレっ気を効かせました。
茂木:題材は、今の世の中をざわざわさせている、ある厳しい現実ですもんね。
岩谷:そうですね。ちょっとアンダーグラウンドのお話と言いますか。
茂木:インタビューで、「東京ドームをバックステージ側から見ている人なんてそんなにいないから、自分のこととか、スターの日常みたいなことを書けば、もっと書きやすいだろう」、と。でも、あえてそれじゃないところに行った。
岩谷:やっぱり作家としてデビューさせて頂くのであれば、自分と真逆の世界を描きたいし、自分も知りたかったんですよね。「物語の中だったら自由」と言いますか。
それこそ昨今、世間を騒がせているようなニュースだったりとかも、意外と若い子が事件に絡んでいたりとかして、自分自身もニュースを見ていて色々と考えることもあったので、じゃあちょっとこれを題材に書いてみよう、というのが始まりだったんですけど。
自分とは真逆の世界過ぎて、なかなか書き出すのが難しくて。ですけど、何とか形にできて、というのが今回の作品ですね。
茂木:もう書き出しから衝撃的ですもんね。
岩谷:結構攻めた文章と言いますか、普段のアーティスト活動とは大分ギャップがあるような文章になっているかな、とは思います。
茂木:一方では、岩谷さんみたいに、それこそキッズからスタートして、ずっと頑張ってきて、ドームで公演ができるところまでいける、ということで、逆にファンの背中を押す、夢を与える、ということも仰っていますけど。
今回のこの『選択』も、世間から「悪い人」と言われてしまうような人でも、実はその時々で一生懸命生きてきて、選択を重ねた結果、まぁ間違ってしまったかもしれないけど…。ということで、かえって我々が生きる為に応援を貰えるような内容で、そういう意味では同じような気もするんですが。
岩谷:そうですね。やっぱり今の世の中は、断片的に切り取られた情報だったりとかがSNSでも蔓延る時代なので、自分の中で、孤独を感じる方に向けて手を差し伸べる本ができればな、という。題材としては、ちょっとハードボイルド寄りな作品ではあるんですけども、優しさを込めたつもりでいます。
茂木:そんな中で、主人公にとっても救いになるような女性の存在もあったりとか、本当に温かく読める、そういう小説だなと思いました。
横浜流星さんと岩谷さんは、確か朝井リョウさん原作の映画『チア男子!!』で共演されていますよね。当然、ファンの間では既にもう「『選択』は映像化でしょう?」という話が出ているんですけど、これは横浜流星さんに当て書きしたような感じなんですか?
岩谷:半分半分ぐらいですかね(笑)。
やっぱり「意識しなかったか?」と言われると嘘にはなります。「亮」という主人公は、流星が過去に「リョウ」という役を、何度やってきたかな? 3度、4度ぐらい「リョウ」という役柄を演じてきて、彼にとっても思い入れがある役名でして。あと、もう1人の主人公の「匡平」という役も、「由利匡平」という、彼がピンク髪にしたドラマの役名から取ってきたりとか。
やっぱり彼の血が大分通っている作品でもあるので、亮を書く時は自分も流星を意識はしましたけど、当て書きではないんです。「当て書き」と言うと結構ハードなシーンもあるので、各所から怒られそうですし(笑)。
茂木:そうですよね(笑)。来年大河もされますしね。
岩谷:そうなんですよ。フィクションなので、自分も楽しみながら書かせて頂いた、というのはあります。
茂木:YouTubeでは、「匡平が岩谷さんなんじゃないか」という説も出ているようですが。
岩谷:(笑)。これはもう読者の皆さんの想像にお任せする、と言うか。でも自分としては、そういうのは全くなくゼロから作り出したので、それは意外でした。「あ、こういう受け取り方もできるんだ」というのは、新しい発見にはなりましたね。
茂木:皆さんにこの『選択』を読んで頂きたいと思うんですけども。どうでしょうか? これから読むという人も多いと思うので、ぜひ将来の読者の皆さんに何か一言頂いてよろしいでしょうか?
岩谷:はい。自分のデビュー作となる『選択』なんですけども、「ネオハードボイルド」というキャッチコピーがある通り、ハードな世界観にはなるんですけども、自分の中で救いだったりとか、希望の光を込めたつもりでいます。アーティストのイメージとは真逆のギャップのある文章だと思いますが、1つの作品として、どうか楽しんで頂ければなと思います。
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●「選択」 / 岩谷 翔吾(THE RAMPAGE)(著)
(Amazon)
●THE RAMPAGE 公式サイト
●幻冬舎公式サイト