2017.06.16 Fri
コーヒーと活版印刷。紙成屋 笹森潤也
デジタル化が進み印刷技術が飛躍的に向上している昨今。今回は昔ながらの印刷技術、活版印刷に注目!
小宮山雄飛さんのリポートです!
■昔からの職人さんは減っています。
活版印刷とは?
紙成屋 代表・笹森潤也さん
「金属や木に文字を彫って作った〈活字〉を組み付け、インクを塗って紙に押し付ける印刷技術です。昔からの職人さんは減っています。廃業になったところから若い方が機械を譲ってもらい継続することがありますが、それでも数はかなり減ってきていますね」
活版印刷。活字の型を押し付けているので、手で触ると微妙にわかる程度の凹凸があって、温かみがあります。
こちらは活版印刷の、TOKYO ONGOINGのロゴ入りコースター。
今回のインタビューは、紙成屋が協力してもらっている港区芝の東日本活版研究所/(株)伸榮で行いました。大きな印刷機、ドイツのプラテンは東日本活版研究所のものです。
■コーヒーを読む。活字を飲む。
紙成屋では、『COFFEE PAPER PRESS(コーヒーペーパープレス)』というユニットを組んでいるそうですね。
笹森潤也さん
「紙すきを行なっている南三陸の福祉施設に、デザイナーユニット『HUMORABO(ユーモラボ)』と一緒にコーヒー染めをお願いしていました。その紙を見て感動したバリスタ『Tool do coffee』とHUMORABO、紙成屋で組んだユニットが『COFFEE PAPER PRESS』です」
どんな活動をしているのでしょうか?
笹森潤也さん
「『コーヒーを読む。活字を飲む』というテーマで活動しています。バリスタが入れたコーヒーを施設の方に飲んでもらって、その出がらしで紙を染めます。紙成屋がその紙に印刷・販売。売り上げの一部でまた施設の方にコーヒーを飲んでもらって……というサイクルです。紙自体も牛乳パックで作っていますので全部リサイクル。先日、厚生労働大臣賞を受賞しました」
COFFEE PAPER PRESS
www.facebook.com/coffeepaperpress/
■活版を知らない人に向けて広めていきたい。
紙成屋の代表・笹森潤也さんが考えているこれからのワクワク、教えてください!
笹森潤也さん
「コーヒー以外の他業種、他分野の方と活版をつなげてコラボレーションをして、活版を知らない人、印刷を知らない人に向けて広めていきたいです」
紙成屋
www.kaminariya.net
〈本日のオンエア曲〉
In The Name Of Love / Bob Sinclar
Coffee & TV / BLUR