2016.07.30 Sat
みかんの魅力を広げる。株式会社みかん 清原優太さん
日本におけるみかんの消費量は、全盛期の3割以下に減少しているのだそうです。その現状に危機感を感じ、日本、さらには世界中でみかんを広め、新しいみかんの文化を創り出そうとしている<株式会社みかん>。代表取締役の清原優太さんに話を伺いました。
小宮山雄飛さんのリポートです!
■みかんを日本で広める。みかんを世界で広める。
実は、現役の東大生の清原優太さん。株式会社みかんは、今年5月に立ち上げたばかりです。企業した理由は何でしょうか?
清原優太さん
「<株式会社みかん>は、みかんの魅力を広めて行く会社です。みかんを日本で広める。みかんを世界で広める。『みかんと言えば、株式会社みかん』と言われるようになりたいです。うちのwebサイトに来れば、日本一おいしいみかんや珍しいみかんが全部手に入るようにします。でも、みかんを一番に売りたいというよりは、みかんの話題を作りたいんです」
8月27日、28日、<株式会社みかん>は『みかんサミット』を開催する予定だそうです。
清原優太さん
「みかん農家や、みかんの会社など、日本全国で活躍している柑橘関係者50人が鹿児島長島町(温州みかん発祥の地)へ集まって、みかんの明日を考えます。柑橘界は、分断している気がするんです。『うちのみかんが、一番おいしい』と、愛媛県人や和歌山県人が戦ったり……。そもそも、みかんの消費量は全盛期の3割以下に落ち込んでいるので、戦っている場合ではありません。消費量の落ち込みの要因の一つは、横の繋がりがないこと。どこかが良いアイデアを持っていても独占しているため、全国に広がらなかったり。全国を結びつけるプラットフォームになれれば」
総務省<家計調査>によると、みかんの消費量は、ピークの1980年から30年間で3分の1にまで減少しています。最大の要因は、日本人の<果物離れ>。国民一人あたりの一年間に購入する果物の量は、この40年で半分近くに落ち込んでいます。世界的に見ても日本人の果物摂取量は少なく、先進国で最低クラス。世界176カ国中127位。世界平均の4分の3に満たない量です。我々日本人は、思っている以上に果物を食べていないんですね。
■生まれた時から、みかんが好き。
「みかんの消費量を増やす」ために清原さんが作ったサークル『東大みかん愛好会』では、ミス東大の女性が登場する『みかん×ファッション コンテスト』を東大の学園祭で開催したそうです。また、JTBと小田原市と共同で実施した日帰りツアー『小田原みかん列車の旅』では、貸し切りの列車内で<みかん検定>や<みかんのジャグリング>などを行ったほか、<みかん弁当>を開発。大盛況だったとか。まさに、<みかん愛>に溢れた行動力! みかんを愛するようになったきっかけは、何でしょうか?
清原優太さん
「きっかけは覚えていません。ということは、生まれた時からみかんが好きなのかな、と。生まれは日本ですが、5歳までインドネシアにいまして、初めて話したインドネシア語が『オレンジジュースちょうだい』。柑橘の中でも、特にみかんが好き。たくさん食べちゃうので、親がみかんを隠していたほどです」
■みかんの剥き方。
清原さんによると、みかんの剥き方にもいくつか種類があるそうです。
・みかんを地球に見立てて下から剥く、『南極剥き』。
・上から剥く『北極剥き』は、指でみかんを差さなくても良い方法です。
・店頭の試食用でよく見かける、剥かずに四つに割る方法の『和歌山剥き』。
・ゴリラがちぎるように乱雑に剥く、『ゴリラ剥き』。
みなさんも、試してみてはいかがでしょうか?
■日本を、みかんの国にしたい。
清原優太さんが、これから起こそうとしているワクワクはいったい何でしょうか?
清原優太さん
「<日本と言ったら、みかんの国>にしたいです。ポテンシャルはあります。世界的な柑橘の国・イタリアでは、文化として観賞用の柑橘がありますが、日本にはまだそのような文化はありません。バラバラになっている日本の産地を結びつけ、世界へ向けて日本の柑橘を押し出したいです」
www.mikan-inc.net
<本日のオンエア曲>
Gata Lucida / Ana Paula Lopes
La Vie C'est La Vie / Henri Salvador