番組が選んだ今週の「ウィークリーパーソン」は…(2015/3/20)
金曜日は、番組がその週で最も注目した人物にフォーカスする「ウィークリーパーソン」!ジャンルを問わず、"感動"や"驚き"を与えた人物に注目します。
今週は、この4組をピックアップしました。
◆全日本競歩・男子20キロで、1時間16分36秒の世界記録を達成した、鈴木雄介!
◆ハリルホジッチ・ジャパン初の代表に選ばれたサッカー日本代表!
◆東日本大震災の被災児童自立支援チャリティーイベントをひらく、松井秀喜&デレク・ジーター!
◆途上国における女子教育の支援強化のため来日した、アメリカ、ミシェル・オバマ大統領夫人!
番組ホームページでの皆さんの関心はサッカー日本代表に集まっていますが、今週、中西さんが注目したのは…
サッカー日本代表
日本サッカー協会は昨日19日、3月27日(金)に行われるチュニジア戦、31日(火)に行われるウズベキスタン戦、2つの国際親善試合に臨む代表選手31人とバックアッププレーヤー12人を発表しました。代表選手、バックアッププレーヤーの発表でハリルホジッチ・ジャパンのいろんな側面が見えてきました。
一つの大きな側面は、遠藤保仁選手を代表メンバーから外したところです。ただ遠藤選手については、ハリルホジッチ監督もコメントをしていて、「遠藤は日本のレベルを上げてくれた、しかし今回のリストには入っていない。私はW杯ロシア大会の準備のために日本に来ている。メンバーは今までのリストを中心に、さらに自分の考えを加えて作成している。遠藤はこれまで日本のために貢献してくれた、敬意を表したい」と話をしています。W杯本大会は3年後で、そのとき遠藤選手は38歳。今後、一切、遠藤選手を代表チームに呼ばないのかという質問もありました。それに対し、ハリルホジッチ監督は「ものすごく大事な試合で必要なら呼ぶ可能性はある。遠藤は仲間からの信頼も厚いし、自分の役割も知っている。いつ呼んでも、彼なら力を発揮する用意はある」と答えています。そして大久保嘉人選手についても答えており、大久保選手も今回の代表メンバーに選ばれていませんが、「ここ2年、所属する川崎フロンターレで得点王を獲っている。もしある試合で彼が必要ならもちろん(代表メンバーに)呼ぶ」と話しています。
これはヨーロッパの代表チームでも、もしくは南米の代表チームでもあることですが、ここ一番大事な試合のときにはベテランの選手を呼ぶことも、経験豊富な選手を呼ぶこともあるということだと思います。同時にいま日本代表がやっていかなければいけないことは、W杯ブラジル大会が終わって1年経っていませんが、世代交代が全く進んでいません、4年後の日本代表にとって一番重要なことは、選手全員が成長していくことと同時に若い選手が成長させることです。そういう意味では、今回、22歳の宇佐美貴史選手そして柴崎岳選手、武藤嘉紀選手など若い選手を選んでいますし、永井謙佑選手など新しい選手も選んでいます。おそらくハリルホジッチ監督の言いたいことは、監督自身も言葉にしてますが、「日本代表には全ての選手にチャンスがある。つまり、皆、一生懸命競い合ってください」というメッセージだと思います。また明日21日にはJリーグ第3節の試合がありますが、この全てが競争の場となったJリーグに注目が集まります。
昨日の会見を見て、ハリルホジッチ監督の考えがすごく緻密だということがわかりました。PowerPointを使って選手の話をしていたのですが、実際にいろんな選手に対して個人の、本人の評価のようなことを話していました。これはすごくありがたいことです。というもの、なかなかこういう話をするひとはいないのですが、この選手のこういうところを評価しているという言葉がほかの選手にとってのモチベーションになります。例えば、永井選手のスピードや守備の裏を狙う力を監督は求めているということが選手にも分かってきます。同時に、ハリルホジッチ監督が代表選考に際して作った資料が発表されていますが、その資料も非常に細かく作られています。名前も全部書いてありますし、ポジションごとに全部書いてあります。また、監督自身が手書きで書いたメモもありますが、こちらも具体的かつ論理的に書かれています。これを見て、どういう選手だったら選ばれるのか、どういう基準でいるのか、という評価の透明性が生まれると選手たちはここ(長所)を伸ばしていけば選ばれるかもしれない、自分も進化するかもしれないというヒントを得られますので、これは非常にありがたいです。またハリルホジッチ監督が来たことによって、どういう選手が評価されて、どういう選手が世界にとって必要なのか、という評価基準がわかってくるということも昨日の会見の大きなヒントだった思います。
今週のウィークリー・パーソンは、ハリルホジッチ・ジャパン初の代表に選ばれたサッカー日本代表に注目しました。