ビジネスマン、OLのネタ帳になるトピックを、毎日お届け!キャッチアップしておきたいトレンドをランキング形式で紹介しながら、毎日ひとつの話題にフォーカスしていきます。

大英博物館展 人気作品トップ3(2015/6/18)

カテゴリー:1113
null

木曜日は「カルチャー」。


現在、東京・上野の東京都美術館では
『大英博物館展−100のモノが語る世界の歴史』開催中。
6月28日で東京での公開は終わり、
その後、福岡〜神戸へと場所を移します。
世界最大の博物館のひとつ「大英博物館」は
常設展示15万点、収蔵数は700万点にも及ぶといわれ
はじめて訪れた人は誰もがそのスケールに圧倒されます。
今回の展示は、その中の100の作品を通じて
「200万年前から現代に至る人類の歴史を読み解こう」
という試み。今日はその、日本にやってきた
100の「歴史の断片」のうち、朝日新聞調べによる
人気ランキングのトップ3をご紹介します。
今回は学芸員の水田有子さんにお話を伺いました。




第3位【 柿右衛門の象 】17世紀/日本

最近公開になった映画「ナイトミュージアム」の最新作でも登場している、大変よく知られている作品です。今回はこれ以外にも縄文土器や北斎の作品など、日本のものもいくつか出品されています。
これを選んだ方は、その鮮やかな色合いに惹かれて選ばれた方も多いようですが、こちらは1650年から1700年ごろ、大航海時代に佐賀県の有田町で作られたものです。鎖国の時代に日本の陶工が作り、オランダの商人が国外に持ち出したたくさんの品物の中のひとつです。
これは生きた像を見ることなく、ヨーロッパ人の好みを念頭に置いて作ったものと考えられています。


第2位【 ミトラス神像 】2世紀/ローマ帝国

こちらは、キリスト教の隆盛とともに消えていったミトラス教の神を表し、大理石で作られた彫刻です。雄牛を殺す神を表していて、雄牛を殺すことで光と闇を表現しています。
雄牛から吹き出た血を舐める犬、蛇、また神の纏ったマントがひるがえる様子など、前からも後ろからも横からもご覧頂ける作品となっていますので、様々な方向からお楽しみ頂けたらと思います。


第1位【 ウルのスタンダード 】紀元前2500年ごろ/イラク

歴史の教科書にも登場することで、日本人にも大変人気のある作品ですが、青色のラピスラズリ、白い貝殻、赤い石灰岩などが大変美しく、贅沢な素材に目を奪われる作品です。
主要なパネルの最上段にひときわ大きく描かれた王を中心に、メソポタミアの巨大都市・ウルの様子が描かれています。下が広くなった箱のような形をしていますが、実はこれが何のために作られたのか?ということは分かっていません。謎をはらんでいるというのも、人々の興味を惹きつけるひとつの要因かもしれません。
ちなみに「ウル」というのは古代都市の名前で、「スタンダード」というのは戦場で掲げられた旗という意味ですが、これは発見した考古学者のウーリーが「戦場で掲げられた儀仗旗のようなものだったのではないか?」と考えたことから「ウルのスタンダード」と呼ばれるようになりました。


以上、朝日新聞調べによる「大英博物館展 人気作品トップ3」でした。
水田さんによると、今回の大英博物館展は、大英博物館館長のニール・マクレガー氏の解説で人気を博したラジオ番組をもとにした展覧会で、200万年前に人類の祖先が作った石器から、現代のソーラーランプに至るまで、時空を超えた世界旅行のような体験が出来る展覧会となっているそうなので、皆さんぜひ足を運んでみて下さい。
今日は『大英博物館展 人気作品トップ3』をご紹介しました。