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史上最高のコンサート映画 ベスト3(2012/10/4)

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木曜日は、「カルチャー」。


今日は、イギリスの映画雑誌[トータル・フィルム]が発表した
『史上最高のコンサート映画50本』のベスト3を
ピーター・バラカンさんの解説とともにご紹介します。



第3位『ローリング・ストーンズ・イン・ギミー・シェルター』(1971年)

1969年の全米ツアーを追ったドキュメンタリー映画。最後の会場となった
カリフォルニア・オルタモントで起きた、ヘルスエンジェルによる黒人少年刺殺事件の
ショットも織り込まれ、この時代が持っていた混沌と頽廃の空気が収められています。
ピーターさんはこの映画について「この作品は、ローリング・ストーンズの
オルタモンドのコンサートまでのレコーディングやツアーのシーンなどが入るんですけれど、
その過程を計画なしにずっと追っているので、かなりスリルのあるドキュメンタリーで
とっても良くできた映画です。」とおっしゃっていました。


第2位『ザ・バンド/ラスト・ワルツ』(1978年)

ザ・バンドが1976年11月25日に行ったコンサートをマーティン・スコセッシがフイルムに収めた作品。
“ドキュメンタリー”ですが、300ページもある台本と事前の入念なリハーサルに基づいて
行われたステージだったそうです。さすがマーティン・スコセッシ。
ピーターさんは「ザ・バンドのメンバーは、最初はロニー・ホーキンスやボブ・ディランの
バックバンドを務めて、そこからザ・バンドとしての活動をスタートさせているのですが、
そのバックバンド時代の話を振り返るインタビューも収められていて、その当時のことを
かなり赤裸々に話しています。それがちょっとジャーナリスティックな感じもするので、
評価の高さはそれに関係しているんじゃないかな。」とおっしゃっていました。


第1位『ストップ・メイキング・センス』(1984年)

ニューヨーク出身のインテリジェンスなニューウェイヴ・バンド、トーキング・ヘッズ。
いち早くアフリカのリズムを取り入れ、音楽シーンの新しい境地を切り開いたバンドが
その頂点を極めた時期のライブ映画。映し出されるのは、ひたすら歌い踊るデヴィッド・バーンの姿。
この作品についてピーターさんは「コンサート映画の一番素晴らしいもの…と言って
すぐにこの作品を連想しました。監督はジョナサン・デミですが、アート・ディレクターは
デヴィッド・バーンが自身で、全てを白と黒とグレーでまとめたコンサート映画です。
最初はステージ上にひとりだけで演奏が始まり、ミュージシャンがひとり、またひとりと
登場してきて、徐々に演奏が膨らんでいく…という演出だとか、あとは照明が全部白、
楽器は全部が黒、と徹底的に白・黒・グレーでまとめたそのセンスの面白さなど
全てを含めて、ひとつのコンサート映画の極致だと思いますね。」とおっしゃっていました。



ちなみに4位から10位までは次の通りです。


第4位『ウッドストック』(1970年)

第5位『ビースティ・ボーイズ 撮られっぱなし天国』(2006年)

第6位『ドント・ルック・バック/ボブ・ディラン』(1967年)

第7位『Meeting People is Easy/レディオヘッド』(1998年)

第8位『モンタレー・ポップ・フェスティバル'67』(1967年)

第9位『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(1999年)

第10位『真夜中のジャズ』(1960年)


ピーターさんは「音楽ドキュメンタリー映画の面白さは、実際にコンサートを観る楽しさとは別で
ちゃんと音が整理された映像で観る方が、より満足出来る部分もあるんですね。コンサート会場に
足を運んだとしても味わえない面白さを提供してくれるのが、コンサート映画の醍醐味じゃないかな。」
ともおっしゃっていました。今週末、秋の夜長のDVD鑑賞にコンサート映画はいかがでしょう。


今日は『史上最高のコンサート映画 ベスト3』をご紹介しました。