アスリート本 売り上げランキング(2011/8/25)
木曜日は、「カルチャー」。
なでしこジャパンがそうだったように、スポーツを見て、
大きな感動や何か教訓を感じたことがある方は多いでしょう。
アスリートは競技場での表現が全てです。
でも、その生き方や考えは、著書を読むと、より分かります。
また、競技やプレイへの理解も深まります。
今日は、紀伊國屋 新宿本店に聞いた、『この夏のアスリート本 売り上げベスト3』
スポーツ書担当、椿浩子さんの推薦コメントとともにご紹介します。
第3位「やめないよ」三浦知良 (新潮社)
44歳にして、今なお現役のキング・カズ。
東日本大震災後のチャリティーマッチで現役日本代表を相手にゴール。“カズ・ダンス”を見せてくれたのも記憶に新しい。
日経新聞での連載コラムをまとめたもの。なぜカズは、高いモチベーションを保ち続けていられるのか?
あらゆる世代の人たちへの人生のヒントがここにある。
第2位「信頼する力」遠藤保 (角川書店)
南アフリカW杯で大躍進を遂げたサッカー日本代表。
その舞台裏で、何が起こっていたのか?
現場にいた選手だから分かる監督、各選手、各試合についての内情が分かり、大会の記憶を蘇らせることができる本。
第1位「それでもやる」辰吉丈一郎 (小学館)
41歳にして、現役続行中のボクサー、辰吉丈一郎。
ブランクと再起を繰り返しながら、戦い続ける姿に人は勇気づけられる。
今、日本全体が困難に直面していることから、こうした本が求められているのかもしれない。
このランキングを見て、中西哲生さんの感想は…
「サッカー界が考えさせられることを常にカズさんはおっしゃってくれるんですが、
僕は最近一番すごいなと思ったのは、なでしこジャパンが優勝して帰ってきた時に、
日本の代表サッカーって今まで批判されていたじゃないですか、
“今は称賛されているけど、批判されてこそ文化だ”という風にカズさんおっしゃっていました。
なでしこジャパンが文化になるには、批判にもさらされなきゃいけないと。
常に称賛するだけでなく、継承もならしてくれる方ですから、カズさんの本が人気あるの分かりますね。
遠藤選手も非常に冷静で、アナライズする能力も高い選手ですから、うまく表現されているなと。
辰吉さんは、現役なんですけど、今日本が困難に直面している日本にとっては、
一番求められている本なのかなと気がしますね。」
アスリートの本を読むことも多い中西さんのオススメしたい本は…?
「日本代表キャプテン、長谷部誠選手の本『心を整える 勝利をたぐりよせるための56の習慣』(幻冬舎)
長谷部選手、何度もインタビューさせて頂いているんですが、素晴らしいですね。
ここに書いてあることは、“勝利をたぐりよせるための56の習慣”、
彼はキチッとしているんですが、その中で、僕が一番気に入っている項目は、38個目の「遅刻が努力を無駄にする」。
僕昔、こういうことがあったので、それはやっちゃいけない。これは是非、読んで貰って確認して欲しいと思います。
長谷部選手は常に自分と向き合っている選手だと思いますね。
みんなから、真面目にしていると冗談で“長谷部かっ!”とツッコミが入るくらい。
今も連絡を取り合っているんですけど、メールを見ていても、メール一つに“魂”入ってますね。
彼が日本代表のキャプテンをやっているんですが、ああいう選手がキャプテンをやることによって、
日本もワールドカップ優勝に向かっていると思います。」