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「天才を殺す凡人」著者にお話伺いました!(2019/2/14)

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木曜日は、「カルチャー」。


今年4月には、政府の「働き方改革」に関する法律改正が行われます。
今後、法律上の働き方が変わっていったとしても、
仕事の上で変わらないもの、というのもあるはず。
今日は、ちょっと刺激的なタイトルの本の著者にお話を伺いました。
まずは、昨年チューリッヒ生命が発表した
【 ビジネスパーソンが抱えるストレスに関する調査 】をご紹介!


第3位『 仕事の内容 』

第2位『 同僚との人間関係 』

第1位『 上司との人間関係 』

働き方が法律で変わっていっても、このランキングで挙げられている悩み、というのは変わらなさそうです。だとしたら、どうすればいいのか?スタジオには、日本経済新聞出版社から発売中『天才を殺す凡人』の著者・北野唯我さんをお招きしました。
北野さんは、IT企業の役員として活躍する傍ら執筆活動もされていて、最初の著書『転職の思考法』は10万部を突破。そして今回の『天才を殺す凡人』は、3週間で5万部を突破する人気です。



中西:北野さんの『転職の思考法』を読まれた方も多いかと思います。あの本も素晴らしい本でしたが、今回の『天才を殺す凡人』まず、タイトルが!すごいタイトルですよね。刺激的です。


北野さん:これにはふたつ理由がありまして、まずひとつめは、1年前に書いたブログがめちゃめちゃバズって…たくさんシェアされて読まれたんです。そのタイトルが「凡人が天才を殺すことがある理由」っていうものだったんですけれど、それを今回、本を出版するのにあたって「天才を殺す凡人」というタイトルにしました。
ふたつめが、さっきも人間関係のお話があったかと思うんですが、働いているときの悩みって、ほとんどが人間関係のことか、あとは、どうやったら自分の才能をもう少し気持ちよく活かせるのか、ということだと思っていて。そのときに、自分の中にいる“凡人”が“天才”を殺してしまったり、あとは学校や職場でも、才能がある人の足を周りがひっぱる…みたいなこともよくあるじゃないですか。それを解き明かしたい、と思ったからですね。


中西:僕もこの本を読ませてもらいましたが、これはスゴい本ですね!僕もハッとさせられましたし、この考え方をもっと早くに知っておきたかったと思いました。
で。本の中では、組織における「天才」「秀才」「凡人」を定義づけていらっしゃいましたが、これを具体的に教えていただけますか。


北野さん:はい。この本の中では「天才」は“創造性”を大事にする人、クリエイティブで新しいものを作る人たち。「秀才」は“再現性”ロジックとかデータ、科学を大事にする人たち。最後の「凡人」…というか、普通の人たちは“共感性”人の気持ちや調和、感情を大事にする人たち、と定義しています。


中西:これは「天才」が良いとか「凡人」がダメ、という話ではないんですよね。で、なぜ「天才」は殺されてしまうんでしょうか。


北野さん:これには理由がふたつあると思っていまして、この本の中でも「天才は2回殺される」と書いています。ひとつが「多数決」、もうひとつが「誤ったサイエンス」によって“殺される”と定義しています。


中西:天才が“殺されてしまう”ことの悪影響はどうでしょう。


北野さん:これもふたつあると思っています。まずは、会社や組織が新しい事業や新しいチャレンジをしなくなってしまうこと。これはサッカーでもあるかと思うんですが、全く新しいことをしなくなる、怒られないようにするようになるんです。もうひとつが、シンプルに“ワクワクすること”の欠如があると思います。天才の役割というのは、誰も思いつかなかったようなことをしてみんなをワクワクさせることにあるので、その天才が殺されることによって、世の中全体がワクワクしたりとか感動する、みたいな機会が減るのではないかと思いますね。


中西:では、天才を殺さないために大切なことは?


北野さん:一番重要なのは“共感”ではなく“理解”することだと思っています。“共感”は感情が動くことだと思うのですが、“理解”はそれよりも理屈とかロジックとか、そういったものによって深まるものなので、私はこの『天才を殺す凡人』というのは“理解するための本”だと思っています。


中西:誰もが自分の中に「天才」も「凡人」もいると思うんですが、この本はそれをうまくコントロールするヒントになりそうな一冊ですね。これは本当にオススメです!