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最近増えている倍速視聴とは?(2018/5/17)

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木曜日は、「カルチャー」


ドラマにスポーツ、アナタはどれくらい録画して見ていらっしゃるでしょうか?
視聴率には“録画して”見たという『タイムシフト視聴率』というのがあります。
今回は、ビデオリサーチ調べ、関東地区における4月23日から30日までの
【 タイムシフト視聴率 トップ3 】を発表します!



第3位 日本テレビ系ドラマ『 崖っぷちホテル !』7.2%

第2位 日本テレビ系ドラマ『 正義のセ 』、フジテレビ系ドラマ『 シグナル 』8.0%

第1位 TBS系日曜劇場『 ブラックペアン 』11.6%

中西:タイムシフト視聴率上位は、いずれもドラマになりました。
ちなみにリアルタイム、つまり放送と同時に見ている人の視聴率もほぼ同じくらい。
ということは、大体半分の人はドラマを録画して見てるということに。
そして、録画した番組の見方ですが、最近、かなり変化がおこっているようなんです!
そこで今回は、最近増えている“倍速視聴”についてお送りします。


中西:最近増えていてる“倍速視聴”について、日経 xTECHに記事をお書きになっている、
情報通信総合研究所 研究員の小川敦さんにお話を伺っていきます。よろしくお願いします。
まずは、倍速視聴をしている人というのはどれくらい増えているんでしょうか?
僕のイメージですと、デジタル世代といいますか若い世代に多いかなと思うんですけどどうでしょうか?


小川さん:よろしくお願いします。
実態はなかなか掴みにくいんですけど、幅広い世代で倍速視聴をしている人が増えているようです。中西さんの仰るように、中でも10代20代といった若年層での比率が高いですね。


中西:僕はサッカーの試合を録画したのを倍速視聴していたんですが、スポーツはどうでしょうか?


小川さん:スポーツを倍速視聴する方も増えていますね。


中西:この倍速視聴が増えている背景はどうなっているんですか?


小川さん:まず最初に言えるのは、動画配信サービスの普及の影響だと思われます。NetflixやYouTube、Amazonプライム・ビデオ、などなどたくさんの動画配信サービスがあります、そこで、何千何万といった高品質な動画コンテンツをいつでもどこでも楽しめるとなったのが大きいと思います。


中西:なるほど。倍速視聴をする事で時間の節約が出来るということなんですが、メリットは?


小川さん:時間の節約という面は多少あると思います、例えば1時間のドラマだと半分の30分で見られるようになります、最近はデジタル技術の進歩もあって、倍速にしても音声や映像の乱れもなくストレス無く視聴できるようになっています。


中西:ちょっと声のトーンとか、早口になったりはするけど、見る分、聞く分には問題無いってことですか?その辺の技術はすごい進化したってことですか?


小川さん:そうですね、あまり違和感は無いです。
デジタル技術の進化のおかげでその辺の技術も進化しています。


中西:デメリットの方はどうですか?


小川さん:デメリットというほどでもないと思うんですけど、倍速視聴が時間節約になっているということなんですけど、そんな単純な話でもないってことですかね。
例えば、ながら視聴ってすると思うんですけど、ツイッターでチェックしながらとか、家事をやりながらテレビを見るとか。
でも、倍速視聴していると、どうしても画面に張り付いていけなればいけないという傾向が強くなります。あと、大事なシーンを巻き戻して見返してみたり、トータルで考えるとあまり節約には繋がらないかなと思います。
サッカーの試合だとゴールシーンで、どうやって蹴ったのかとか、どういうパスが出たのかは巻き戻してみないとわからないと思います。


中西:いやぁそうですね、僕はもうめっちゃ巻き戻すし、スーパースローとかで見たりします。基本的にサッカーの試合は、かかとしか見てないので、そうやってマニアックに見たい時には時間がかかっちゃいますもんね。


小川さん:そうですね、逆に時間がかかってしまうこともありますね。


中西:そして、ビックリしたのが、倍速で見ることを前提にしたコンテンツが出てきている。って、これはどういうことなんですか?


小川さん:受験予備校や資格予備校といったところが配信している授業の動画ですね。通常より速いテンポで見た方が、ながら視聴が難しいので、頭に入ってきやすいですし、既に勉強した所であれば復習になるので倍速視聴の方が便利だよねってことがありえますよね。


中西:今後、倍速視聴向けのビジネスが考えられると思うんですけど、どういったことが考えられますか?


小川さん:倍速視聴が前提ということですと、視聴者は画面に釘付け、画面に注意を向けているということになりますので、この点に着目して、倍速視聴に適した広告をそこに流せれば、大きな広告効果が得られると考えられます。


中西:そうですね、ドラマを録画してみる時ってCM飛ばしたい方が多いと思いますしね、そこに組み込めるってことですよね?


小川さん:そうですね。今後、動画コンテンツの制作者サイドや配信者サイドは視聴者に倍速で再生されるんだということをある程度織り込んだ上でビジネスをやっていく必要があると思います。


中西:子どもに倍速視聴で見せているという方から、見ている側の情報処理能力とか、ダンスの動きが速くなるとか、頭の回転もはやくなるんですか?という質問がきているんですけど、どうでしょうか?


小川さん:それはあるかもしれないですね。私も子どもがいるのでやらせてみようかなと思います。


中西:サッカーに関しても役に立つかもしれないですね、プレイの動きとかで。


小川さん:そうですね。


中西:今後、倍速視聴はいろいろな場所で波及効果を及ぼしそうですね。
今回は、情報通信総合研究所 研究員の小川敦さんにお話を伺いました。ありがとうございました。


小川さん:ありがとうございました。