この時季に意識して摂りたい食材とは?(2018/4/19)
木曜日は「カルチャー」。
4月も後半となりましたが、
冷え込む日と汗ばむくらいの日が交互にやってきて
体調を崩している方も多いのではないでしょうか。
そんなときはまず、日常の食生活から
心と体のコンディションを整えていきたいですね。
ということで、今日はフードコーディネーターで
国際中医薬膳師の大友育美さんがおすすめする
「この時季、特に意識して摂りたい食材」のトップ3をご紹介します。
第3位『 いちご 』
第2位『 あさり 』
第1位『 セロリ 』
以上、フードコーディネーターで国際中医薬膳師の大友育美さんに伺った「この時季に意識して摂取したい食材」のトップ3でした。そして今日は、スタジオに大友さんをお迎えしてお話を伺いました。
中西:薬のお膳、と書いて薬膳。こちらはどういう考え方で成り立つものなのでしょう。
大友さん:薬膳は、中国の伝統医学の考えを基にした食と生活の養生法です。薬膳では、自然界のすべての要素を5つに分けて考える「五行説」があります。五行の春に対応する色は「青」、味は「酸」になります。ここで言う青とは緑のことで、山菜や葉物など緑の野菜、味は柑橘などの酸っぱいものがおすすめの食材です。山菜は冬の寒さで毛穴が閉じ、巡りも悪くなって老廃物が溜まった体をすっきりデトックスしてくれます。
中西:ではこの薬膳の基本を踏まえて、先ほど伺った「この時季に摂りたい食材」のトップ3をおさらいしましょう。まず、3位の「いちご」は?
大友さん:酸味のいちごはお腹の調子を整え、のどを潤して空咳を鎮めます。皮膚の抵抗力を高め、目元のクマやシミにも効果的です。ただし、冷えが気になる方は食べ過ぎにご注意ください。
中西:続いて、2位の「あさり」はどうでしょう。
大友さん:「肝」の働きが活発になると「血」が不足しがちになり、気分が落ち込んだり、だるさなどの不調が出やすくなります。あさりは血を補い、心を安定させる効果がありますので、五月病の予防にもなります。あさりの他には、牛肉やイカなどもおすすめです。
中西:最後に1位の「セロリ」は?
大友さん:春はストレスやイライラと関係の深い「肝」の気が上がり、頭痛・不眠・目の疲れなどが出やすくなります。肝の記を下ろして落ち着かせる、香りの良いセロリがおすすめ。セロリの他にもミントや三つ葉などでも効果が期待できます。
中西:寒暖の差が激しいこの時季、薬膳ではどういう食事が好ましいとされるのでしょう。
大友さん:急に気温が下がった寒い日に体を温めてくれる旬の食材は「にら」や「かぶ」。「えび」もおすすめです。逆にグッと気温が上がった日には、紫外線が気になります。紫外線対策には「トマト」が効果的です。ほてりをクールダウンして潤いを補い、血行をよくしてシミやくすみを改善します。また、日差しを浴びてしまった場合は「きゅうり」「アスパラ」「なす」でクールダウンするのも効果的です。
大友さんの著書『おくすり味噌汁 114』は、薬膳の考え方を反映したお味噌汁のレシピ本。こちらもぜひ参考にしてみてはいかがでしょう。