セカオワ・Saoriさんインタビュー!(2017/11/16)
木曜日は「カルチャー」。
今日はブックファーストの文芸書
最新週間ランキングトップ3からご紹介します!
第3位 『 女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと 』西原理恵子(KADOKAWA)
第2位 『 陸王 』池井戸潤(集英社)
第1位 『 九十歳。何がめでたい 』佐藤愛子(小学館)
そして番組では、人気バンド「SEKAI NO OWARI」の“Saori”こと、藤崎彩織さんに初の小説「ふたご」についてお話を伺いました。
中西:今回、初の小説「ふたご」を出版されたということで、おめでとうございます!いま、出来上がったご自分の本を見て、率直にどういうお気持ちですか?
藤崎さん:この本は5年間ずっと書き続けていて、もう一生終わらないんじゃないかと思ってやっていたんですが、編集者の方が突然締め切りを設けられて、「えー、もう絶対ムリ!」って思いながら必死にやっていたら終わった、という感じで、今はまだフワーッとした空気の中にいますね。
中西:じゃあ、出版された実感がまだ沸いてきていない感じですか?
藤崎さん:そうですねぇ。
中西:これ、僕ビックリしたんですけれど、300ページ以上あって。こんなにたくさん書き下ろしで書かれたんだ、と思ったんですけれど、実はこれだけじゃなかったんですよね。
藤崎さん:そうですね。実際に書いたのはこれの倍くらいな量で、そこからいらないエピソードを削ったりとか…。
中西:小説は本来何かを生み出していく作業じゃないですか。“削る”という作業は辛くなかったですか?
藤崎さん:いらないエピソードとか、書いてみたいことがたくさんになってしまって、途中で飽和状態になっていたので、整理されていくのはすごく嬉しかったです。
中西:あとがきにも書いていらっしゃいましたけれど、生み出すことの苦しみはどの辺りに?
藤崎さん:最初は主人公が14歳から始まるので、いまの私が14歳くらいの気持ちを一生懸命思い出そうとするんですけど、それを理性的にどうかな、と思っちゃうとダメなので、当時の自分に戻るような気持ちで。実際に(文章を)書きながら泣いたりとかしたので、苦しい場面が多いんですけれど、自分も同じように苦しかったな、と思います。
中西:今回、なぜ小説を書こうと思ったんですか。
藤崎さん:5年くらい前に、ウチのヴォーカルのFukaseが「小説書いてみなよ」って言ってくれて、一度は「そんなのムリだよ」って言ったんですが、「やってみなくちゃ分からないじゃないか」というので、ちょっとずつちょっとずつ、ようやく今年形になったという感じです。
中西:例えば、曲や歌詞なんかにリンクしている部分はあるんですか?
藤崎さん:そうですね。この「ふたご」は自分の人生をベースに書いているので、SEKAI NO OWARIのエピソードが実際に入っているものと、そうでないものもあります。
中西:どういう方に読んでほしいですか?
藤崎さん:私たちの音楽は、小さいお子さんからおじいちゃんまで幅広い世代の方がライブにも来てくださっているので、この本も多くの人に手に取っていただけたらと願っています。
中西:人生ってやっぱり辛いことが多いじゃないですか。僕はこの小説が、その辛い出来事の先にどういったものがあるのか、というのが見える作品になっていると思うんですが、いかがでしょうか。
藤崎さん:そういう作品になっていれば良いな、と願っています。
中西:今後、次の小説を…といったことは考えていらっしゃいますか。
藤崎さん:そうですね。書き上げるまでは「これが書ければもういいや」と思っていたんですけれど、終わってみると、またやってみたいなぁと思いますね。
中西:じゃあまた、期待しています!
藤崎さん:はい(笑)ありがとうございます。
藤崎さんの実体験とリンクしている部分もあるという小説、セカオワファンの方もそうでない方も、ぜひ読んでみてください!