「ヴェネツィア国際映画祭」コンペ部門出品のあの作品をピックアップ!(2017/9/7)
木曜日は、「カルチャー」。
まずは、8月26日(土)27日(日)の
全国映画動員ランキングトップ3をご紹介!
第3位『 ワンダーウーマン 』(公開2週目)
第2位『 怪盗グルーのミニオン大脱走 』(公開7週目)
第1位『 関ヶ原 』(公開2週目)
以上、先週末の全国映画動員ランキングトップ3でした。
そして今日は、現在開催中の「ヴェネツィア国際映画祭」のコンペティション部門にも出品されている、あさって9月9日土曜日より公開の映画『三度目の殺人』をピックアップ!宣伝担当の山口樹さんをスタジオにお迎えして、お話を伺いました。
高橋:9月9日の土曜日から公開される映画『三度目の殺人』は、『誰も知らない』『海街diary』の是枝裕和監督最新作。是枝監督作品では『そして父になる』でも主人公を演じた福山雅治さんが主演を務めるミステリー・サスペンスです。
監督する作品では脚本も手がける是枝監督。社会問題をとらえた作品が多いのですが、今回はオリジナル脚本で、初めて殺人事件を扱った作品となっています。
中西:まず、主な登場人物について教えてください。
山口さん:はい。まず福山雅治さん演じる弁護士の「重盛」この方はとにかく“勝ち”にこだわり、法律をビジネスと捉えている弁護士です。それから、殺人の容疑をかけられている「三隅」を役所広司さんが演じています。そして、この事件の鍵を握る少女、「被害者の娘」を広瀬すずさんが演じています。
中西:どんなストーリーなんですか。
山口さん:“勝ち”にこだわるクールな弁護士・重盛が、二度目の殺人の容疑を掛けられている三隅を弁護することになります。この三隅の供述が二転三転して、“真実”は何だったのかをクールだったはずの重盛が追い求め、そしてその先にある真実が何だったのかをゴールに走っていくストーリーですね。
中西:この映画のテーマは?
山口さん:「人は本当に人を裁けるのか」「真実はどうやって分かるのか」そういうところを投げかけられている、少し難しいんですが、そういうところがテーマになった作品です。
高橋:山口さんは、完成した作品をご覧になっていかがでしたか。
山口さん:正直、もう一回二回観ないと、本当のところは分からないという気持ちになりましたね。
高橋:それはストーリーが?
山口さん:そうですねぇ…あんまり言えないんですけれど(笑)
高橋:私も是枝監督の作品は何作品か拝見していますが、どれもすごく映像が美しいじゃないですか。今回初めて、題材が「殺人事件」ということなんですが、映像はどうなんですか。
山口さん:今回も非常にこだわりがあります!法廷の中での“影”と“光”このこだわりも非常に強くて、本来法廷には窓がないんですが、それをつけて顔の陰影を際だたせたりと、非常にこだわって撮影されています。
中西:法廷のシーンの他には?ネタバレにならない程度に…。
山口さん:例えば、重盛と三隅が接見室で対峙するシーンは全部で7回あるんですが、これがどんどんどんどん変わっていって、もう見応えが…すごいです、この接見室のシーンは。
中西:この映画はどういった方にオススメしたいですか。
山口さん:最近のよくある映画…勧善懲悪モノに飽きた方には、特に楽しんでいただける作品だと思います。単に答えを求めるだけではない…ある意味難しい映画なんですけれど、「自分で観たい」「主観的に観たい」という方には非常に良い映画なのではと思います。
高橋:是枝監督ご自身は、この作品についてどんなことをおっしゃっていますか。
山口さん:「すごく挑戦的な映画だった」とおっしゃってますね。これまではファミリー向けのものだったりしたんですが、何度も言うように、単に答えを求めるだけの結論ではないので、そういう意味で「すごく挑戦的だった」とおっしゃっているのだと思います。
高橋:福山雅治さんは『そして父になる』以来、是枝監督の作品には2度目の主演ですが、福山さんはこの作品について何ておっしゃってましたか。
山口さん:「こういう形で出られて、非常に贅沢な経験だった」とヴェネツィアでの最新のコメントでおっしゃっていましたね。
「ヴェネツィア国際映画祭」の授賞式は、映画の公開日と同じ9月9日!良いニュースが届くと良いですね。
今日は先週末の全国映画動員ランキングトップ3と、9月9日から公開の映画『三度目の殺人』をご紹介しました。