2025.02.18
人間をアップデートする
ONE MORNING「 The Starters 」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。
今週と来週のゲストは株式会社Aww CEOの守屋貴行さんです。
守屋貴行さんは20代から20代から映像プロデューサーを軸に、数多くの企業のコマーシャルやアーティストのミュージックビデオの制作を手がけ、その後、新しい映像ビジネスを構築する会社を設立。さらに2019年、バーチャルヒューマンカンパニーAwwを設立されています。
今週は主な事業内容について伺います。バーチャルヒューマン技術をグローバルにライセンス提供されているということなんですが、まずこのバーチャルヒューマンってどういうものなのか、教えてください。
「AIバーチャルヒューマンは3DCG技術、今はAIも使ってるんですけど、本当人間にほど近い、もう人間と見紛うほどの存在をCGによって生み出す。そういったもの自体をバーチャルヒューマンと呼んでいます。」
言ったらデジタルキャラクター的なことですね。
「もう人間にほど近いデジタルキャラクターなんで、割とデジタルヒューマンと呼ばれたりすることもあります。」
Awwがアジアで初めてこの概念を提唱したということですが、それ以外の国ではあったりもしたんですか?
「アメリカでリル・ミケーラっていうバーチャルヒューマンがうちがデビューする半年ぐらい前に出てて、それを知らずに出したらその彼女も出てたので、やっぱ同じことを考える人がいるんだなっていうので、実はそのチームにやっと昨年会ったりとかして、なんか同じこと考えてるよねみたいな話をしたりとかはしてましたね。」
やっぱり有名なキャラクターで言うと、immaちゃんがいますが、immaちゃんを初めこのバーチャルヒューマンを使って、Awwではどういったビジネスを展開されていますか?
「基本的には自社のIPという言い方してるんですけども、自分たちのバーチャルヒューマン、例えばそれがiimmaちゃんであったりだとか、immaちゃんの弟のZinnって言うんですけど、ちなみにに弟の彼女もいるんですけど、そういった自社のキャラクターと、あとは企業さんにやっぱりバーチャルヒューマン・デジタルヒューマンを提供して欲しい、作りたいっていう話があるので、企業さんに提供する。」
企業側がバーチャルヒューマンを自分たちの会社で持っておきたいみたいなのっていうのは、どういう目的があって持ちたいんですか?
「3つあって、1つはやっぱり自分たちのセールスプロモーションとして起用したい、ここぞというときは著名なタレントさん使いたいというのはあるんですけど、本当にただ商品画像だけしかあげないときとかにも何か使えたらっていうのでそういうセールスプロモーションでお話するときと、もう1個はやっぱりうちと一緒でIP、実際はデジタルヒューマンって広義で言えばアニメの世界だとかゲームの世界とかみたいにデータで作られたキャラクターなので、割とそれをIP展開する、そのキャラクターにストーリーテリング乗っけて、そのキャラクターが伸びたらそのキャラクターのグッズツールだとかそういうIP展開をするっていう会社さんと、最後は今デジタルヒューマンがAIに掛け合わせてもう話しかけたら、AI搭載されて話しかけてくるっていう、うちの中ではそれが実装が終わっていて、会話ができるんですよ。」
AIがなかった頃というのは、そのキャラクターに話しかけると、裏にいる人間が答えるというYouTuber、VTuber的な仕組みが主流であったけども、AIだともう独立したAIの中でのその考えで返答が来るということですか?
「そうですね。まさにそれで業務効率化を図りたいっていう会社さんが、特に今年1月入ってからはもう急激に増えています。」
守屋さんはどうしてこのバーチャルヒューマンを作ろうと思われたんですか?
「最初、紹介していただいた通り映像のプロデューサーをやってまして、特にコマーシャルCMの制作をしてたんですけど、やっぱりSNSの台頭によってメディアが個人化するみたいなことは最近すごく言われてますけど、当時そのときすごい強く感じて、海外に仕事に行くことも多かったので、何かこのスタイルに変わっていくのかなってときに、受注産業、とくにプロダクションの立ち位置だと受注産業なんで、そうじゃない形で何かできないかなって、実は最初遊びで作ったぐらいの感じだったんですよね。もう5、6個事業をやっていて、その中のうちの一つでCGに着目して、そのCGのチームでは結構AAAタイトルって言われる、ファイナルファンタジーとかゼルダとか、ああいう大きなゲームのCGを作ってたんですね。あれもどんどんどんどん人間ぽくなってきてるじゃないですか。あれの影響でもっと人間っぽく作れるんじゃないかっていうので、最初作ったのがこのimmaっていう女の子です。」
immaちゃんの見た目もインパクトがありますが、この見た目などもやっぱりこだわったんですか?
「そうですね、結構割と海外から見た日本を象徴したいっていうの顔とかはそういうイメージをしてますし、特にピンクのボブというのがそのアイコン、さっき言ったIPとかもそうですけど、ぱっと見たときに忘れられない印象を付けるためっていうのもありましたね。実はあんまり言ってないんですけどファッションが好きで、コム・デ・ギャルソンの川久保さんの髪型と同じ形にしてるんですよね。」
実際にimmaちゃんのインスタを見ると投稿にコメントも書いたりとかされてるじゃないですか。これは、AIが書いているんですか?それともスタッフの方が書いてるんですか?
「総合的ですね。プロデューサーの考えも入ってますし、AI的なこともありますし、脚本・作家・ストーリーテラーというのもありますし、あとはご想像にお任せします。」
海外からの評判はいいですかimmaちゃんは。
「そうですね、継続して面白いのがいろんな国に伝播していって、その国その国その国盛り上がっていくのがあって、最初はブラジルで盛り上がったんですよ。その次、東南アジアとかアジアで広がってて、中東でインド、でインドで今ものすごく広がってたりとかしてて、ちょうど僕自身も先日までドバイにいたんですけど、今中東のコメントもダイレクトも増えてきたんで、初めて知るとやっぱり驚いてくれるので、その知った国知った国へちょっとずつ広がっていっています。」
海外でお仕事のときっていうのは、遠隔で仕事するのか、それとも現地に行くんですか?
「ちょうどコロナ禍だったんで、やっぱどうしても遠隔でしたね。撮影も遠隔でしたし、デジタルヒューマン自体が割と遠隔でできる価値もあるので、それの影響もあって割とコロナ禍に海外の仕事も増えたんで、それが行かなくても完成できちゃうっていうのが割と強みだったりもします。」
質問がすごい難しいんですけど、immaちゃんのベースとなるボディーは人間が必要なんですか?
「3パターンあって、必要なときもあるんですけども必要じゃなくなったときもあります。なくなったときというか必要ないです。当時はもう書かれてるんで全然言っちゃっていいんですけど、やっぱり顔だけ合成、顔だけを変えてたんすけど、今は割ともう全身だったり、それはどこか風景を撮っといてそれを動画で入れるとかっていう、それは静止画だけじゃなく動画もできます。モデルさんとかタレントさんと一緒に写真を撮ってるときもあると思うんですけど、そういうときはどうしているんですか?それも両方パターンがあって、静止画でいわゆるモデルさんがいるときもあれば、例えば実際いるタレントさんだけで撮影して、いるように立ってもらってとかもあります。」
インスタグラムも39万以上フォロワーがいてすごいですが、immaちゃんの支持の世代、どの辺に今刺さってるかなっていう感じしますか?
「やっぱりZ世代が多いですね。10代からやっぱり20代、30代手前ぐらいまでっていうのが一番多いそうですね。」
最後にこれまで乗り越えてきたハードルを教えていただけますか。
「常にハードルだらけですね。技術的にももちろんそうですし、ビジネス的にもまだまだやっぱ2025~26年に広がるって世界的にも言われてるので、確かに今年から空気変わったなっていう感じはすごくするんですけど、それまでは結構耐えて耐えて耐えていかなければいけないですし、こういうのって先頭を走る方が大変だったりするので。ただ、そういうチャレンジしてる子の方が個人的には楽しいし好きなんで、あまりハードルとは思ってないんですけど、常々いろんな問題を抱えながらやっています。」
株式会社Awwの守屋貴行さんにお話を伺いました。ありがとうございました。