三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2024.07.09

日本から気軽に宇宙へ

将来宇宙輸送システム株式会社
代表取締役
畑田康二郎さん
宇宙往還を可能とする輸送システムの実現を目指すスタートアップ企業



ONE MORNING「 The Starters 」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。

今週と来週のゲストは将来宇宙輸送システム株式会社 代表取締役の畑田康二郎さんです。

畑田康二郎さんは1979年生まれ、兵庫県のご出身です。京都大学大学院から経済産業省に入り、エネルギー政策や産業政策などに従事。2018年に退職し、2022年に将来宇宙輸送システムを創業されています。

会社名の「将来宇宙輸送システム」も非常に印象的な名前なんですけど、将来宇宙輸送システムという会社名になるわけですが、どんなことを裁定されてる会社なんですか?

「その名の通り、将来の宇宙輸送システムを開発してるんですけれども、宇宙輸送って平たく言えばロケットですね。ロケットも使い捨てのタイプと繰り返し使う際使用のタイプがあるんですが、我々はどちらかと言うと再使用、繰り返しロケットを使って、人や物を宇宙に届けようというコンセプトで作っている会社です。例えば飛行機なんかは当然何回も繰り返しで、それで簡単に海外旅行とか行くと思うんですが、我々も同じように最終的に何回も繰り返し使えるスペースプレーンみたいなものを作って、今年の夏休みは海外旅行じゃなくてそろそろ宇宙行ってみようかと、それぐらい簡単に宇宙に行ける世界を作ろうと、2040年台を目標に掲げています。ただ今から何もないゼロベースでエンジン作ってからというところを考えると、ものすごい時間がかかったりお金もすごくかかりますけれども、既に宇宙開発というのはだいぶ昔から取り組まれている領域で、日本国内でも実績ある会社がたくさんいらっしゃるので、そういったところと組んで、短い時間で開発をしようというコンセプトで、できるだけ早く飛ばしましょうということをやっていますし、アメリカの宇宙ベンチャーとも連携の協定を結んでおりまして、アメリカで一緒に実験をしようということも取り組んでいると会社です。」

人を届けたり物を届けたりというサービスを今やってるわけじゃないから早くやりたいと、これはお金がかかりそうですね。

「そうなんです。民間だけで返すのはすごく大変ですので、日本政府も宇宙開発をもっと民間の力を引き出してやろうという動きがすごく盛んになってきておりまして、JAXAも宇宙戦略基金というものをこれ10年間で1兆円の支援をするということを言っています。そういうものを組み合わせて、サービスの開始を目指しています。」

独自のエンジンシステムを実現するみたいなことは考えないんですか?

「いろんな支援策がありますので、我々もそういったあるものを使うだけじゃなくて自分たちの技術開発というところも当然考えておりまして、もちろん ロケットを丸ごと買ってくれてそれがとっても効率的だったらもうベストなんですけど、そんな簡単にはいきませんし、競争力という意味では自分たちの勝ち技といいますか、自社エンジンみたいのがやっぱり必要になってきますので、そこの研究もちょっとやっています。」

ちなみに地球と宇宙の往復を可能とする輸送システム、これが将来実現した場合、どんなことが可能になりますか?

「既に僕たちが気づかないだけでかなり宇宙を使ったいろんなサービスがありまして、わかりやすく言うと天気予報とか、GPSで道案内をするというところなんかもすごく宇宙技術に支えられてますけれども、通信衛星なんかもですね、非常にスピードも出るようになってきていて、まずそういった人工衛星がこれからどんどん充実していくことでみんなの暮らしが良くなりますし、さらには今アメリカで宇宙ホテルを作るという計画もありまして、宇宙ステーションってあるじゃないですか。あれは国が作っている国のプロジェクトですけど、今は民間企業はですねホテルを作って、観光で行って、少しちょっと宇宙を楽しんで帰って次の週帰ってくるみたいな。あとは身近な例で言うと、宇宙空間まで行きたいって人はあまり少ないかもしれませんけれども、大陸の2地点間をですね宇宙空間を通るととても早く移動ができるんですね。例えばに日本からロサンゼルスまで行くとすると、もう30分ぐらいで移動することができます。」

ちなみに今年4月には次世代型宇宙港を計画するワーキンググループの募集を開始されています。この次世代型の宇宙港というのはなんですか?

「ロケットを飛ばすためにはロケットの機体だけじゃなくて、当然その飛んだり降りたりする場所も、空港のように宇宙のスペースポートが必要になるということなんですが、もうちょっと視野を広げるとですね、日本には海があるじゃないかと。海をうまく使ってですね、例えば洋上にメガフロートみたいなものを浮かべてそこから飛ぶとか、そういったこともできると非常に世界が変わると思っておりまして、これはロケット会社だけじゃなくてですね、いろんなゼネコンさんとか不動産デベロッパーさんとかいろんな方を巻き込んで、一緒に考えていこうと思っています。」

実際、宇宙旅行というのは実現すると思いますか。

「もちろんです。それを前提に我々もいろいろやっていますし、既に宇宙旅行の予約も開始しておりまして、まだ価格はこれからなんですが数百万円ぐらいでいけるぐらいの最終的な目標ですすめています。」

最後に、これまで乗り越えてきたハードルを教えてください。

「我々ですね2022年の創業でまだ2年なんですけれども、世界を見ればゆっくりやってる場合じゃないということでかなり今、スピード感を持ってやっています。日本もこれから宇宙産業、本当に世界で勝てるのかという正念場でありまして、特にそこで民間主導、スタートアップがとにかく加速させていこうという時代がやっときましたので、これからむしろ乗り越えていく困難がめちゃくちゃあると思っておりまして、やっぱり自社だけでやるというのは当然時間もお金もかかっちゃうので、いかにパートナーを早く見つけて一緒にやっていくかというところが我々の挑戦でありますので、いろんなところに顔を出してですね、ぜひやりましょうという話を日々やっています。」

将来宇宙輸送システム株式会社の畑田康二郎さんにお話を伺いました。来週もよろしくお願いします。


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