2024.06.25
Z世代の「自分らしさ」を形作る
ONE MORNING「 The Starters 」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。
今週と来週のゲストは、「僕と私と株式会社」CEO の今瀧健登さんです。
今瀧健登さんは大阪出身、現在26歳。2020年11月に会社を設立。Z世代へのマーケティングなどが専門で、花王「エッセンシャル」の限定パッケージや、サントリー「BAR Pomum」のTikTokショートドラマなどを企画されています。
まずやっぱり「僕と私と株式会社」という企業名が非常にユニークだなと思ったんですが、これはどういうコンセプトでつけられたのですか?
「英語で書くとboku-to-watashi-and.comというふうに書くんですけど、自分の誕生日プレゼントで作った会社で、僕も私も自分のことを指してて、僕から私を送る会社っていう意味合いが実は込められています。」
なんでプレゼントが会社だったんですか?
「単純にいろいろと何しようかなと考えた結果、会社1個ほしいなと思って作ったという感じですね。」
それは会社が欲しかったんですか?それとも、やりたいビジネスプランが先にあったんですか?
「会社が先ですね。」
「僕と私と」のメンバーの皆さんも若い方たち中心と伺っているんですが、平均何歳ぐらいになるんですか?
「平均年齢だと26、7歳ぐらいで、一番下が21歳で上が50歳です。それまではずっと36歳が最年長でした。別に若い人というよりかは身の回りの価値観が合う人たちが集まってるとおのずと若い人が増えていったようなイメージですね。」
今週は「僕と私と」の主な事業について伺います。主にZ世代へのマーケティングをされているということなんですが、具体的にどんなことされてるんですか?
「そうですね、Z世代に向けてじゃない商品とかもいろいろあると思うんですけど、Z世代に向けて別でパッケージ作ろうというのが花王のエッセンシャルのシャンプーであったり、そこに合わせてサイトを作ったりデザインしたりという別のプロモーション策を考えたりしていますね。」
SNSでも運用を行っているということで、どういったことを行ってるんですか?
「SNSの運用の中だと、Xだったりインスタグラムをやってるんですけど一番多いのはTikTokの運用が最近多いですね。結構TikTokからどんどんどんどん認知が広がっていったりだとか、最近トレンドもTikTokから出ていたりするので。」
そういった事業を実現する上で会社としての強みというのは何ですか?
「メンバー自身が同世代あるいはZ世代なので、その人たちのインサイトをすごいしっかりわかっているというところであったりだとか、あとはメンバーの3分の1ぐらいがインフルエンサーだったりもするので、そういった方々がインフルエンサーの表に出る以外の裏側の仕事として一緒に仕事をしていたりしますね。」
社内では起業を推奨しているんですか?
「そうですね。起業をどんどん推奨していて、やっぱり起業が一番勉強の近道になるかなと思っていて、自分で起業したら自分ごとができるし、自分でマネタイズも考えたり、ビジネスを考えていくので、もうどんどん起業してもらった方が、むしろ組織も大きくなっていくかなって思いますね。」
結構ねこれまで出入りが激しいですか?
「いえ、みんな起業した後も結局いるというのが多くて、さっき3分の1がインフルエンサーって言ったんですけど、うち3分の1また別で社長でもあって、今メンバー60人ぐらいなんですけど、内20人ぐらい社長で、1人社長で半分ぐらい自分の会社をやりながら半分ぐらい僕と私とで働いているような働き方をしていますね。」
給料などはどうなるんですか?
「給与は会社からの契約という形になるので、報酬というところと、自分自身でも金を稼げるようになるので、例えばで言うとうちの経理部は経理の会社として独立していて、広報も広報の会社として独立していて、Web制作もWeb制作の会社で出来ていて、広告も広告の会社で出来ているみたいな、それぞれの部署が法人化して、会社間で契約して、同じチームみたいな感じでそれを「僕わたギルド」と呼んでたりもするんですけど、自分の強みを持った人たちが一つのパーティー作って集まっているみたいな形になっています。」
なぜZ世代をターゲットにしようと思ったんですか?
「僕自身が1997年生まれのZ世代で、Z世代が1990年代年代後半からなので、大体もう1個か2個上しかいなくてその下がそのとき中学生とかなので、Z世代市場で戦うとめちゃくちゃ強いなって思ったりだとか、上の世代から見てやっぱZ世代ってなかなかわかりづらいところもあると思うんですけど、同世代だとやっぱり最初からわかっているというところで、Z世代マーケティングをやってますね。」
今Z世代を主にやられてるのかなと思うんですが、今後Z世代以外にもいろんな世代にもターゲットはシフトする可能性もあるんですか?
「結論からするとずっとZ世代で、Z世代って10年後20年後もずっとZ世代なので、3年後とかは結婚、5年後子供とか、あるいは40年後だと老人ホームのマーケティングやっているような、ずっと同世代をやっていくことを強みとしてますね。だからずっと若者マーケティングではなくて同世代マーケティングと言っています。」
Z世代の消費活動は上の世代とどう違っているんですか?
「そうですね、やっぱりSNSを起点に動いている方々が多いので、圧倒的に拡散力があったり、生活のありとあらゆるところにSNSがあったり、自分軸で消費をしていくような世代ですね。」
世間の持つZ世代っていろんなイメージがある中で、発想力が豊かで僕たちの知らないこともいっぱい発信する能力があるという見方もあれば、一方でなんか世間知らずみたいな、良くないイメージを持つ大人たちも多分いると思うんですけど、今の今瀧さんのお話がもうZ世代の代表意見としてすごくポジティブな方に変わりましたね。
「でもZ世代が世間知らずと言われるのも仕方がないとは思っていて、理由としてはシンプルに若いので、例えば新卒だったり学生だったり、まだ社会に出ていない人がいっぱいいるのもZ世代では事実なので、そこは全然仕方ないかなというか、今後どんどん10年後、20年後でZ世代がもっと盛り上がっていけばいいなと思いますね。」
最後になりますが、これまで乗り越えてきたハードルを教えてください。
「そうですね、常識を変えるというのが個人的に大きなハードルであって、常識は多数決によって作られるものかなというふうに考えている中で、僕の会社っていろんなバックグラウンドだったり境遇の人たちが集まっていくので、何かその人たちの中で新しく常識を作っていくというのは日々ハードルとして捉えながら改善していってますね。」
僕と私と株式会社の今瀧健登さんにお話を伺いました。来週もよろしくお願いします。