2023.10.17
あらゆる人のためのメタバース空間を
ONE MORNING「 The Starters 」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。
今週と先週のゲストは、クラスター株式会社の加藤直人さんです。
加藤直人さんは京都大学理学部で、宇宙論と量子コンピュータを研究。大学院を中退後、およそ3年間のひきこもり生活。そして、2015年にVR技術を駆使したスタートアップ「クラスター」を起業されています。著書に『メタバース さよならアトムの時代』があります。
今週は事業内容についてうかがいます。
「クラスター」というのはどのようなサービスですか?
「メタバースという仮想空間でアバターを通してコミュニケーションが取れるバーチャル空間を作ってしまおうというサービスで、3DCGで作られた世界をユーザーの皆さんが作れて、アバターも作れて、その中で集まってなんでもできるというものになっています。機能としては少なくて、中に入ってコミュニケーションができるというぐらいですが、さまざまなコンセプトの空間がたくさん生まれています。個人だけでなく企業にも利用されていて、過去にはバーチャル渋谷やバーチャル大阪を作ったイベントもありました。」
集まって皆さんコミュニケーション以外のこともできるんですか?
「お買い物したりもそうですし、音楽コンサートを見て楽しんだり、そこで物販の機能があったり、バーチャル内で服を頼んだら実際に服が届いたりなどもできます。」
さまざまなイベントがあるとのことですが、どんなものがありましたか?
「Jリーグのイベントだったり、横浜DeNAベイスターズさんがバーチャル空間の中で横浜スタジアムを作ってそこで野球観戦ができるイベントをやっていただいたり、例えばエンターテインメントだとポケモンさんがテーマパークを作って実際に遊べたり、後は企業の方が社内イベントや会社紹介のイベントで使っていただいたりと、たくさんの企業に使っていただいています。」
「クラスター」のアプリ、現在までどれくらいのダウンロード数なんですか?
「具体的な数字は言えないんですが、イベントの総動員数は2000万人を超えました。時にポケモンのイベントなどはもちろんですがたくさんの方に参加していただきました。」
今年の夏には教育分野でもサービスを始めたとのことですが、これはどのようなものなんですか?
「モノとしてはゲームの体験で、ものを作る体験なんですね。アイテムを置くだけでバーチャル空間が作れるということもあって、いわゆる空間把握能力みたいなものが理系思考を育てるのにいいというふうに言われていて、それがバーチャルの中で友達と一緒にできるということで、絶対に教育とは相性がいいだろうということで推進しています。」
最後に、これまで乗り越えてきたハードルを教えてください。
「会社を作ったのが2017年なんですが、その頃はまだ早すぎて、何も風が吹いていなかった時で、プロダクトは作ってもやることがないという時期が半年間あったので、その時は結構辛かったですね。10年20年かかると思っていましたが、コロナ禍でブームになり、結構使っていただけるようになりました。」
クラスター株式会社の加藤直人さんでした。ありがとうございました!