三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2023.02.28

色々な人の意味あるものを皆さんと一緒に作りたい

株式会社クーゼス
代表 CEO
田中史緒里さん
色々な人の意味あるものを皆さんと一緒に作りたい



ONE MORNING「 The Starters 」。
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。

今週のゲストは、先週に引き続き
株式会社クーゼス、代表の田中史緒里さんです。
おはようございます!

田中史緒里さんは1994年福岡県生まれ。現在28歳です。高校中退後、18歳で上京。
2019年に女性の体に合うメンズライクなスーツブランドkeuzesをスタートされています。

先週は主な事業内容について伺いました。改めて伺いますが、田中さんご自身は男女どちらでもないと認識するXジェンダーということですが、これはいつごろからですか?

「気づいたのは大人になってからなんですけど、小さい頃から可愛くすることみたいなのがとにかく苦手で、七五三のときとかはその場で固まって泣き喚いてたということを親にのちのち聞いたりだとか、全てにおいてそういう女の子らしい儀式みたいなのがちょっと苦手だったというところと、あと小学生の頃赤いランドセルがすごい苦手だったりとか、服装もスカートとか制服もそうなんですけど、かわいらしいものみたいなのが苦手だったことから、かっこいいものが好きっていう服装から入っていって、大人になって、社会人になって職場にLGBT当事者が何名かいてもしかしたら自分もそうなんじゃないかみたいに気づいたきっかけでしたね。」

一方で、大きくなればなるほど、周りから男女の区別はどうしても出てくるじゃないですか。男性はこう、女性はこうみたいな棲み分けが結構色々なところに潜在的にまだ残ってますよね。それは気になりませんか?

「小さなときはいいんですけど物心ついたあたり中学生だとか高校生だとかは、カラー周りの目とかを気にしていたので、友達にどう思われるかとか、そういったところが怖かったので、いかに馴染めるかというか、茨城なんですけど地元が、地元にいたときは彼氏がいて、制服は別に着なくてもいいっていう高校だったんですけど。わざと女の子らしくしてみようっていう自分の中で女の子キャンペーン的なものを作って、頑張ってやってみるみたいな期間を作ったりはしてみたんですけど、結局のところ無理で難しかったんですけど、やっぱり周りの目を気にするタイミングって大人になればなるほど増えてきたなって印象はありますね。」

成人式ともなると女性はみんな振袖を選んだりしますが、成人式はどうされたんですか?

「どうしても振袖は着たくなかったので、出るのであればスーツだなと思っていたんですけど、地元では女性がメンズスーツ着てる人ってのはもうほとんど見たことはなくて、なのでどうやって探したらいいんだろうと思ってWebで調べたら、某スーツ屋さんでもしかしたら買えるかもみたいに出てきて、ただ私の地元は田舎だったので、そこでもしかしたら友達のお父さん働いてたらどうしようかなとか、やっぱりその時も周りの目気にしてその時は店舗に行く勇気がなくて、その時点でもう成人式は諦めましたね。」

その後も正装する機会というのはその都度あると思うんですが、どうされたんですか?

「そのあとスーツ着る機会が訪れるのって、上京してから職場の友達が結婚するってタイミングだったんですけど、その時も全く同じ内容で、東京にその時は出たので東京にはあるだろうなという感じでまた女性 メンズスーツとかで調べたら、結局高校生のときに探した情報と全く同じ情報しか出てこなくて、その時もまだまだ周りの目を気にしながら生きていた自分がいたので、店舗に行って、とにかくメンズスーツ欲しいと言いまくるみたいなことはできなかったし、なのでいかに自分だけで探せるかみたいなので上下違うものを買ってセットアップみたいな形で結婚式に参加してたりとかはしていました。」

そういった経験を経てこのkeuzesの創業に繋がっていくのでしょうか?

「はい、繋がっていきます。」

ちなみに田中さん、アパレルの経験は全くなかったとのことですが、
いろんな壁にぶち当たったりしましたか?

「そうですね。すごい安易な考えでメンズスーツ小さくすればいいんだよなって思ってたので、とりあえず工場に片っ端からメンズスーツ小さくしてくれみたいな連絡をし続けてたんですよね。そしたら専門知識がわからないがゆえに何言ってんのみたいな話になっていって、具体的に何をどう小さくしたいのとか、何をどうしたらメンズスーツだとあなたは言うのみたいに、すごく工場の人に詰められまくって、ただ話す中で、工場がそもそもメンズとレディースで違うということに気づき、メンズスーツを作りたいからメンズスーツの工場にかけようと思ったら、メンズスーツの工場でまたもう型紙が決まってて、一番小さいサイズは165センチぐらいの人からじゃないと作れないから、150センチぐらいの人の身長のスーツは作れないんだよみたいな話になっていき、そこでもう電話片っ端からかけていく中でし知る事実みたいなのがめちゃくちゃありましたね。」

結局どうしたんですかそこから?

「工場の人で唯一1人だけ、何でそれをやりたいのかって聞いてくれるおじさんがいて、LGBTっていうのがあってねみたいな話から、私、高校生のときからみたいな話をして、欲しいものを探したらもうすぐ手に入る世の中で、これだけはもう何年経ってもずっとないんだよねって話をしたら、それはまずいと言ってくれたおじさんがいて、今取引してる工場が見つかったっていう話でですね。」

僕個人的にアパレルをやっているので今の話を聞いて、すごいなと思いました。工場にいきなり電話をかけて、簡単にできるものじゃないんですよね。工場にも取引先のアパレルの会社ってのがあって、そこの隙間に入るのも実は結構難しい業界だったりするし、特にスーツってすごい点数が多いんですよ。要はその袖が1点だとしたらポケットが2点とか、付けるパーツが多いので、何も知らない状態でそれをやったってすごいなと思いました。

スタートから3年ですが、お客さんは増えていますか?

「ありがたいことに認知も広がっていっているかなっていう感覚はありますね。」

ということでお別れの時間になってしまいました。
最後になりますが、これからの夢を教えてください。

「keuzesってスーツは私の悩みから生まれたものなんですけど、アンダーウェアだとかウェディングだとかは全国お客さんとお話をしながら生まれていったもので、私だけではここまで大きくならなかった事業かなと思っているので、これからも色々な人とお話しながら色々な人の何か役立つものというか意味あるものを皆さんと一緒に作っていけたらなっていうkeuzesとしての夢がありますね。」

2週にわたってありがとうございました。
株式会社クーゼス代表の田中史緒里さんでした!


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