ON AIR REPORT オンエアレポート

2月9日 アルベニス

14/04/15


2月第2週は、スペインのアルベニス(1860〜1909)を特集してお送りしました。なんといっても
組曲《イベリア》がよく知られていますね。《イベリア》は、3曲ずつ4巻に分かれて出版されました。全12曲からなる本作は、スペイン音楽のみならず、近代ピアノ音楽の最高峰のひとつに数えられるのではないでしょうか。アルベニスは、初演から約3ヶ月後に亡くなっており、この組曲《イベリア》が事実上、最後の作品となっています。幼い頃から天才的なピアニストとして知られていたアルベニスですが、その生涯は破天荒だったようで、様々なエピソードが伝えられています。素直な少年というよりは、好奇心旺盛で、気の向くままに出かけてしまうような子どもだったようです。
でも、この放浪癖(幼少よりスペイン国内のみならずヨーロッパ各地を転々とした)のおかげで
各地の民族音楽を吸収し、それが自然と音楽作品へ反映されているのかもしれませんね。
オーケストラ作品も遺していますが、やはりピアノ作品が多く、当時からヨーロッパの音楽界では高い評価を受けています。またピアノ曲の多くが、スペインギターの要素を合わせもち、実際ギター編曲版で演奏される機会も多い作曲家としても知られています。今回はアルベニスの代表作品2曲とスペインからインスピレーションを得て作られたピアノ曲をご紹介しました。

【オンエア楽曲】
♪M1アルベニス:組曲『イベリア』より 「ヘレス」
   ピアノ:アリシア・デ・ラロチャ
♪M2アルベニス:『スペイン組曲』より 「セビリア」
   ギター:ジョン・ウィリアムス
♪M3ドビュッシー:『前奏曲 第2巻』より 「ヴィーノの門」
    ピアノ:横山幸雄
   (2012年6月「ヴォヤージュ第2回」三鷹芸術文化センターでのライブ録音より)