ON AIR REPORT オンエアレポート

2月2日 メンデルスゾーン

14/04/15


2月第1週は、2月3日生まれのメンデルスゾーン(1809-1847)を取り上げました。メンデルスゾーンといえば、モーツァルトと並び称される「早熟の天才」として知られます。大変裕福な家庭に生まれ、音楽だけでなく、語学、芸術などあらゆる分野の才能に恵まれていたといいます。
実は多作の作曲家で、38年の生涯で断片を含めると750曲以上も遺していると言われています。作曲家、指揮者として活躍した以外、音楽史上の功績も見逃せません。それまで独立していなかった指揮者という職務を確立し、指揮法の創始者として、弟子たちに指揮法を教えたことも知られています。また重要な業績として、当時すでに忘れ去られていた大バッハの楽譜を自ら発掘してその価値を見抜き、1829年《マタイ受難曲》を再演し、その価値を世間に知らしめた点が挙げられます。
ご紹介した作品は、メンデルスゾーンのもっとも有名な作品の一つに挙げられるヴァイオリン協奏曲、そしてピアノ作品より無言歌集です。《無言歌集》は各6曲ずつの計8巻、全部で48曲残されており、当時のドイツロマン派音楽の中で作曲されたピアノの性格的小品集の中でも、最もよく知られた作品の1つとなっています。メンデルスゾーンが活躍した時代は、ちょうどピアノがブルジョワの家庭を中心に普及した頃で、家庭で気楽に演奏できる作品が多く作られた時代でもあります。《無言歌集》もその一つといわれ、比較的、弾きやすい作品が多くなっています。今回は、その無言歌集より2曲を、ピアノとヴァイオリンのヴァージョンでお聴き頂きました。


【オンエア楽曲】
♪M1メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調より 第1楽章
   ヴァイオリン:五嶋みどり
   指揮:マリス・ヤンソンス、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
♪M2メンデルスゾーン:無言歌集 第1巻より 第1番「甘い思い出」
♪M3メンデルスゾーン:無言歌集 第1巻より 第3番「狩りの歌」
   ヴァイオリン:ジャン=ジャック・カントロフ、ピアノ:ジャック・ルヴィエ