ON AIR REPORT オンエアレポート

12月22日&29日 2013年の演奏活動を振返って

13/12/31


今年も全国各地で様々な演奏会をさせて頂きました。ソロのリサイタルでは毎年5月のゴールデンウィークに行っているショパンの全曲演奏会。今年で4回目となりました。そして9月には今年から新しく「ベートーヴェン プラス」というシリーズが始まりました。また三鷹市芸術文化センターで行っている「ヴォヤージュ」のシリーズも全12回のうち今年は第5回〜7回がありました。コンチェルトもラフマニノフのピアノ協奏曲第2番&第3番をはじめ、室内楽、デュオ・コンサートでも多くの方と共演させて頂きました。また4月には「プレイズ リスト 2013」のCDリリースもありました!

今年前半の大きなリサイタルとしては、やはり5月のショパン全曲演奏会が挙げられます。ショパンの生誕200年の2010年から始め今年で4回目を終え、今回は全ての協奏作品のピアノ独奏バージョンを演奏しました。ご紹介した《ポーランド民謡による幻想曲》は、本来はオーケストラを伴う協奏作品ですが、めったに演奏される機会のない作品です。おそらく天才ショパンにとっても難しい作品だったのではないでしょうか。10代後半、急速に天才芸術家へと脱皮していくショパンの姿を知る上では貴重な作品だと思われます。実は来年2014年、5回目となるショパン全曲演奏会を予定しています。次回は、今までとりあげた全作品(217曲)を5月3日と翌4日の二日間かけて演奏予定です。また詳細は後日お知らせしたいと思います。

そして2011年から始まった三鷹の「ヴォヤージュ」シリーズ。三鷹はもともと僕が生まれ育った場所というご縁もあり、またホールとしても素晴らしく、様々な演奏会をさせて頂いています。ヴォヤージュ・シリーズは、ショパンを軸に、関わりの深い作曲家の作品を取り上げる企画ですが、今年3月に行った第5回目では、チェリストの趙静さんを迎え、ショパン、ドビュッシー、ラフマニノフのチェロ・ソナタを演奏しました。今回ご紹介したショパンの最晩年のチェロ・ソナタもそれほど演奏される機会も多くありませんが、チェリストにとってチェロの技量を存分に発揮する作品というよりも、ショパンの晩年の作風を知る上で重要な作品と位置づけられると思います。比較的地味ではありますがチェロの名曲の一つでしょう。

また「ヴォヤージュ」シリーズは7月に第6回、10月に第7回と続きましたが、今年はショパンから関連してラフマニノフやチャイコフスキー、スクリャービンなどロシアの作曲家を多く取り上げました。ちょうどラフマニノフは生誕140年、没後70年というメモリアルイヤーでもありました。

こうして1年間を振返ってみると、忙しい時期には本当に多くの演奏会が重なり、よく乗り切ったなという気がしています。またしっかり準備して良い演奏会をしたいと思います!今年も一年、ありがとうございました!


【オンエア楽曲】
☆12月22日
♪M1 ショパン《ポーランド民謡の主題による幻想曲》op.13
   ピアノ:横山幸雄
(2013年5月3日 東京オペラシティコンサートホール「入魂のショパン」ライブ録音より)
♪M1 ショパン《チェロ・ソナタ ト短調》op.65より 第1楽章
   チェロ:趙静、ピアノ:横山幸雄
(2013年3月6日 三鷹市芸術文化センター「ヴォヤージュ第5回」ライブ録音より)

☆12月29日
【オンエア楽曲】
♪M1 チャイコフスキー《ドゥムカ》
   ピアノ:横山幸雄
(2013年7月7日 「ヴォヤージュ第6回」三鷹市芸術文化センターでのライブ録音より)   
♪M2 ラフマニノフ《2台ピアノのための組曲 第2番》より<タランテラ>
   第1ピアノ:横山幸雄、第2ピアノ:上原彩子
(2013年10月13日「ヴォヤージュ第7回」三鷹市芸術文化センターでのライブ録音より)