11月3日 レコードの日
13/12/31
11月3日は「文化の日」ですが、実はこの日は「レコードの日」でもあります。日本レコード協会が「レコードは文化財」ということで、1957(昭和32)年に制定したそうです。今でこそ携帯音楽プレイヤーが主流となりましたが、昔は音楽を聴くなら生演奏かレコードでした。クラシック音楽の歴史的音源もレコードの形で残っているわけですが、中には作曲家自身による演奏、いわゆる自作自演が残されていることもあります。ピアノの場合、ピアノロールという19世紀中頃に開発された記録方法を用いた録音をもとに、CDに復刻されたものが多くあります。そのような歴史的な音源からグリーグ、ドビュッシーそしてラフマニノフの自作自演をお聴き頂きました。
ピアノロールの場合、演奏家が鳴らした音をそのまま記録したレコードとは違い、録音環境と再生環境が異なるという問題があります。録音に使用したピアノの音色はどんなものだったのか…ということを考えると、それと同じ条件で再生しない限り、音色やニュアンス、テンポなど完全な再現とは言えません。しかしたとえ不完全な形であっても、実際の演奏を聴くことができるのは、楽譜から音楽を読み解き再現する上で、大変貴重な資料であることは間違いありません。
【オンエア楽曲】
♪M1 グリーグ《叙情小品集 第三集》より第1曲「蝶々」、第4曲「小鳥」
ピアノ:エドヴァルド・グリーグ
♪M2 ドビュッシー《レントよりおそく》
ピアノ:クロード・ドビュッシー
♪M3 クライスラー=ラフマニノフ《愛の哀しみ》
ピアノ:セルゲイ・ラフマニノフ