ON AIR REPORT オンエアレポート

4月28日 「入魂のショパン」直前スペシャル!

13/04/30


4月最終週は、5月3日に行う「横山幸雄 入魂のショパン」直前スペシャルでお送りしました。ショパン生誕200年の2010年に始めたゴールデンウィークのショパン・リサイタルも今年で4年目となります。全曲演奏会を続けてきましたが、今回は各ジャンルの中から、より重要な作品に絞り込んで演奏します。そして昨年初めて取り組んだ2曲のコンチェルトのピアノ独奏ヴァージョンに加えて、あまり聴かれることのない若き日のショパンのオーケストラとの協奏作品全てをピアノ独奏ヴァージョンで演奏いたします。

1曲目にご紹介したのは、18歳の頃に作曲した《ポーランド民謡の主題による幻想曲》。18歳というとショパンがワルシャワ音楽院で勉強していた頃ですね。ポーランドの有名な民謡をモティーフにした作品で、ショパン自身のピアノによって初演され、好評を博した言われています。ポーランド民謡の他にも、ショパンの先輩にあたるクルピンスキーの作品を変奏したものが出てきて、最後はショパンにとって重要な位置を占めることになるマズルカのクラヴィアクという種類の舞踊曲を用いながら華やかに盛り上がって終結します。そしてもう1曲は、普段からよく演奏される機会も多い、《アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ》を改めてご紹介しました。

本来オーケストラを伴った作品は、今回僕自身も初めて演奏することになりますが、そもそも日本でこれまで演奏されたという記録は確認できていません。少なくともピアノソロヴァージョンでは日本初演になるのでは?と思います。これらの作品からは若き日のショパンの姿、ショパンの原点がいろいろ感じられて実に興味深いです。しかし非常に難しい・・・。ぜひ皆さまにも直接目で見て、耳で聴いて感じて頂ければと思います。コンチェルト1番、2番のソロヴァージョンも2回目ということで、ショパンだったらどういう風に演奏したかな、ということ念頭において作品としての完成度がより上がるような方向で演奏したいと思っています。2013年ヴァージョンのコンチェルトもどうぞお楽しみに!今年は12時間ほどです。毎年いらして頂いている方にも、今回初めてという方にも、十分楽しんで頂けると思います。ぜひ会場でお会いしましょう!


◎横山幸雄”入魂のショパン“
日時:2013年5月3日(金・祝) 朝10時開演〜夜9時半終演予定
場所:東京オペラシティ コンサートホール
曲目:全5部構成 (詳細はインフォメーションをご覧ください)
 
【オンエア楽曲】
♪M1 ショパン《ポーランド民謡の主題による幻想曲》op.13
  ピアノ:ギャリック・オールソン
  指揮:イェルツィ・マクシミュク、ポーランド国立放送交響楽団
♪M2 ショパン《アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ》op.22より
  ピアノ:アレクシス・ワイセンベルク、
  指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ、パリ音楽院管弦楽団