ON AIR REPORT オンエアレポート

3月24日 スペイン音楽

13/04/29


3月第4週は、スペインの音楽を特集してお送りしました。スペインといえば、実はちょうど今年は日本とスペインの交流400周年にあたり、2013年から2014年にかけて、様々な分野で両国の交流事業が行われています。

スペインの音楽家といえば・・・アルベニス(1860〜1909)、グラナドス(1867〜1916)、パブロ・カザルス(1876〜1973)、ファリャ(1876〜1946)、モンポウ(1893〜1987)などが有名ですね。またスペイン音楽で外せないのが「ギター」の作品でしょう。タレガ(1852〜1909)の《アルハンブラの思い出》、「現代クラシック・ギター奏法の父」と称されるセゴビア(1893〜1987)や、盲目の作曲家として知られるロドリーゴ(1901〜1999)の《アランフェス協奏曲》など皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

僕にとってスペインは小学校6年生で初めて行った外国でもあります。実際はウィーンに降り立ち、そこからスペインへ回ったのですが、その時に聴いたセゴビアのギターの音色は今でも忘れることが出来ません。セゴビアの亡くなる5年ほど前のことだったと思います。大きな会場で、セゴビアの奏でる郷愁を誘う音に耳を澄ませた記憶があります。それがクラシックギターとの初めての出会いでした。

スペイン音楽は、全体的に物悲しさが漂う中で、光と影が交錯しているような印象を受けます。ヨーロッパの中でもイスラム教文化とキリスト教文化が入り交じった文化的背景が影響しているのかもしれません。ドイツ・フランス・イタリアとは異なる、エキゾチック、オリエンタルなものとして個人的にとても好きなジャンルです。昔作った《ヴァイオリン・ソナタ》第2楽章には、自然とスペイン音楽の影響が表れているかもしれません。ピアノ作品はそれほど多くないのですが、今後ぜひ挑戦してみたいジャンルです!


【オンエア楽曲】
♪M1 グラナドス《スペイン舞曲》より第5曲<アンダルーサ>
   ピアノ:アリシア・デ・ラローチャ 
♪M2 アルベニス《レイエンダ》
   ギター:アンドレス・セゴビア
♪M3 ラヴェル《スペイン狂詩曲》
   指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団