ON AIR REPORT オンエアレポート

2月17日 Voyage第5回〜ショパン・ラフマニノフ・ドビュッシーのチェロ・ソナタ

13/03/01


 2月3週目は、3月に関東近郊で行う演奏会の中から東京三鷹市芸術文化センター 風のホールで行うVoyage 第5回『ショパンとドビュッシー、ラフマニノフのチェロ・ソナタ』(日時:3月6日(水)、夜7時15分開演、共演:趙静)で取り上げる楽曲についてご紹介しました。いずれも素晴らしいチェロ・ソナタで、僕自身演奏できるのをとても楽しみにしています。
 1曲目はショパンのチェロ・ソナタ。ショパンの生前、作品番号をつけて出版された最後の作品です。1846年、36歳で体調も悪いショパンが久々に書いた室内楽作品で、親友のチェリストであったオーギュスト・フランショムに献呈されています。フランショムはショパンと15年ほどの付き合いがあり、その間彼はショパンの書いた譜面を清書する等、日常の雑務を手伝うなど、ショパンを支え続けてきた人物でもあります。
 Voyage(ヴォヤージュ)は今回で5回目となります。このシリーズはショパンど同世代の作曲家、関連の深い作品、そして後世への影響をテーマにしていますが、今回はショパン、ドビュッシー、そしてラフマニノフの3人の作曲家が1曲ずつ残したチェロ・ソナタを一晩で全て演奏します。ピアノソナタに比べるとヴァイオリン・ソナタは少ないわけですが、チェロ・ソナタはさらに少ないかもしれません。今回の3曲はその中でも屈指の名曲だと思います。
 ラフマニノフのチェロ・ソナタはピアノのパートが音符が多く非常に難しいんですね。超絶技巧のラフマニノフらしさ満載といえると思います。入念な準備をして演奏に臨まなければ大変なことになります(笑)。そしてドビュッシーの最晩年に書かれたチェロ・ソナタは全楽章でも10分弱という短い作品ですが、ドビュッシーすべての作品の中でも大傑作ではないかと思います。僕は大好きな作品です。通常このチェロ・ソナタを3つ同日演奏する機会はほとんどないと思いますので、ご都合のつく方はぜひ足をお運びください♪


【オンエア楽曲】
♪M1 ショパン《チェロ・ソナタ》より第1楽章
  チェロ・ミッシャ・マイスキー、ピアノ:マルタ・アルゲリッチ
♪M2 ラフマニノフ《チェロ・ソナタ》より第3楽章
  チェロ・ヨーヨー・マ、ピアノ:エマニュエル・アックス
♪M3 ドビュッシー《チェロ・ソナタ》より第3楽章
  チェロ:ミッシャ・マイスキー、ピアノ:マルタ・アルゲリッチ


【今後の演奏会予定】

◎横山幸雄 3大作曲家を弾く ピアノリサイタル
日時:3月3日(日)、午後1時半開演〜4時終演予定
場所:横浜みなとみらいホール
曲目:ベートーヴェン:ピアノソナタ「テンペスト」「熱情」、
   ショパン:バラード全4曲 / リスト:ソナタロ短調

◎ショパンとドビュッシー、ラフマニノフのチェロ・ソナタ (Voyage 第5回)
日時:3月6日(水)、夜7時15分開演
共演:趙静
場所:東京 三鷹市芸術文化センター 風のホール

◎群馬交響楽団定期演奏会
日時:3月 15日 (金)、夜7時開演
場所:すみだトリフォニーホール
曲目:ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 指揮:ダニエル・クライナー