ON AIR REPORT オンエアレポート

9月9日 「子ども」にまつわる音楽

12/10/22


作曲家は様々なものからインスピレーションを受けたり、モティーフにして作曲をしていますが、9月第2週は「子ども」にまつわる音楽をいくつかご紹介しました。子どもに関連する音楽といっても、例えば、子どもの遊ぶ様子を描写的に描いた作品、子どもを楽しませようとした作品、子どもでも演奏できる比較的易しい作品、教育目的の作品など多岐にわたります。

まずご紹介したのは、シューマンの代表作品。シューマン自身は「大人が大人のために行った回想」と語ったと言われていますが、大人からみた子ども時代への憧憬でしょうか。シューマンは他にも子どものための作品をたくさん書いていますね。シューマンに影響を受けて、同じく子どものための作品を書いたのがチャイコフスキーです。チャイコフスキーの方は子どもでも演奏できるシンプルな作品で、ピアノ初学者が演奏する機会も比較的多いのではないでしょうか。チャイコフスキーはバレエ、シンフォニーなど大規模作品が多いですが、こういう可愛らしい作品もあるんですね。その他、ドビュッシーの《子どもの領分》やショパンの《子守歌》もご紹介しました。こうして同じ「子ども」にまつわる音楽もいろいろな作曲家の作品を比べて聴くと、子どもの描き方も異なることがよく分かりますね。なんとなく作曲家の素顔のようなものが感じられ、魅力的な作品が多いなと思います。


【オンエア楽曲】
♪M1 シューマン《子供の情景》より第1曲、第7曲、 
 演奏:ウラディミール・ホロヴィッツ
♪M2 チャイコフスキー《子供のアルバム》より第21曲、第24曲、 
 演奏:ミハイル・ヴォスクレセンスキィ
♪M3 ドビュッシー《子供の領分》より
  第1曲<グラドゥス・アド・パルナッスム博士> 
  第6曲<ゴリウォーグのケークウォーク>
 演奏:ゾルターン・コチシュ
♪M4 ショパン《子守り歌》
 演奏:横山幸雄