ON AIR REPORT オンエアレポート

6月5日 ゲストは長谷川陽子さん

11/06/08


前回に引き続き、チェリストの長谷川陽子さんをゲストにお迎えしました!
日本を代表するチェリストとして国内外で活躍、アルバムもこれまで20枚リリース。CMやエッセイ集の執筆まで幅広い分野で活躍されています。

本格的なデビューは高校三年生の時という長谷川さん。その後フィンランドのヘルシンキへ留学されています。フィンランドへの音楽留学というと少し珍しい感じがしますが、特に指揮、作曲、歌、チェロが有名で、また最近では現代音楽もかなり活発になっているそうですよ。長谷川さんは、そこで素晴らしい先生と出会い、チェロの持つ多彩な「音色」を引き出し、一音一音にこだわりながらじっくり曲を仕上げて行くようなレッスンを受けたそうです。

さて今回長谷川さんに1曲目にご紹介して頂いた曲は、ジョビン作曲、アサド編曲の<波〜WAVE>です。 チェロ・長谷川陽子さん、ギター・福田進一さんの演奏でお届けしました。
ヴァイオリンやピアノに比べるとまだまだ可能性が埋もれているチェロ。もっと新たなチェロの楽器としての可能性を引き出したいという想いから、一般にはあまりチェロと共演することのない楽器とのコラボレーション(例えばアコーディオンなど)をしたり、この曲のようにギターとボサノバを共演したり・・・本当に幅広いジャンルでご活躍です!

続いては、プーランクの《愛の小径》をご紹介頂きました。昨年度リリースのアルバムタイトルにもなっている一曲です。本来はチェロのための作品ではありませんが、例えば、ピアノの名曲やオペラのアリアなど、どこかで耳にしたことがあるような有名な曲がちりばめられたアルバムになっています。チェロの音色にぴったり合う曲ばかりですね。このようなアレンジ作品の一方で、チェロ・ソナタなど、もともとチェロのために書かれた作品もたくさんあります。長谷川さんにはチェロのレパートリーについてのお話も伺いました。

さて、最後にお届けした曲は、先日長谷川さんと僕、横山幸雄が共演したばかりの1曲です。ショパンの《チェロ・ソナタ》です。ピアニストにとってはショパンの晩年を知るための重要な作品でありますが、チェロとしてはどうなのでしょう??長谷川さんによると、ピアノ的で演奏しにくいけれど、とにかく音楽的に大変素晴らしい曲ということでした。今回は、六本木スィートベイジルでのライブ録音よりお聴き頂きました。


実は来年がデビュー25周年という長谷川さん。何か新しいことにチャレンジができたらいいなと抱負を語って下さいました!いろいろなお話を伺えて楽しかったです。
2週にわたり、ご出演頂きありがとうございました!


【オンエア楽曲】
♪M1 ジョビン(アサド編曲)《波〜WAVE》 /チェロ・長谷川陽子、ギター・福田進一
♪M2 プーランク《愛の小径》 /チェロ:長谷川陽子、ピアノ・編曲:朝川朋之
    (2010年リリースのアルバム『愛の小径』より)
♪M3 ショパン 《チェロ・ソナタop.65》より第1楽章/チェロ:長谷川陽子、ピアノ:横山幸雄
(2011年5月24日 六本木スィートベイジルでのライブ録音より)

【長谷川陽子さんの今後の予定】

● 長谷川陽子を囲む 『第18回 ひまわり広場 in 関東』
日時:7月3日(日) 午後2時〜
場所:カワイ表参道
内容:一部:ミニ・コンサート/二部:懇親会/三部:チェロ・アンサンブル
曲目:マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナより間奏曲 他

● Hakuju ギター・フェスタ2011“ラテンアメリカへの息吹”
日時:8月20日(土)午後6時半〜
場所:白寿ホール
内容:*Part3 ジョビンへのオマージュ 福田進一 & 長谷川陽子 A.C.ジョビン(S.アサド編):波/アンパロ/ルイーザ/ストーンフラワー 、A.C.ジョビン(フォーゴ編):黄金の歳月 ほか
*Part4 タンゴの世界 ギター:福田進一/庄村清志/大萩康司 
チェロ:長谷川陽子 バンドネオン:平田耕治 ピアノ:須藤信一郎 ヴァイオリン:鈴木慶子

【横山幸雄の今後の予定】

●プレイエルによるショパン ピアノ独奏曲全曲演奏会 第9回
日時:6月10日、午後7〜9時
場所:石橋メモリアルホール
曲目:2つのノクターンOp.37、バラード第2番ヘ長調Op.38、2つのポロネーズOp.40、
     スケルツォ第3番嬰ハ短調 Op.394つのマズルカOp.41 他

●東京フィル定期演奏会 指揮:三ツ橋敬子
日時:6月24日、午後7時〜9時
場所:サントリーホール
曲目:ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」