ON AIR REPORT オンエアレポート

5月1日 5月3日コンサート 直前スペシャル!

11/05/02


いよいよ明日5月3日は『TOKYO FMチャリティーコンサート
横山幸雄 ショパン全212曲完全奏破コンサート』当日です。
東日本大震災を受け、被災地の皆様に一日でも早く笑顔が戻りますように・・・という祈りを込めてピアニストとして、私・横山幸雄がショパンの全212曲を1日かけて演奏します。
このコンサートの収益金は、JFNヒューマンコンシャス募金として、東日本大震災の災害復興支援のため、一部を日本赤十字社を通し被災地にお送り致します。

皆様にも、足をお運び頂き、ご協力頂ければ・・・と思っております。
今夜は、先週に引き続きコンサート直前スペシャルとして、ショパンの人生について、ショパンの魅力、名曲の数々を紹介しました。

まず聴いて頂いた作品はショパンの17、8歳頃の《ピアノ・ソナタ第1番》で、師匠のエルスネル先生に捧げられました。若きショパンの渾身の力作で、音楽的アイディアの宝庫と言えるでしょう。またそれによって非常に演奏困難の曲ともいえます。この曲は第一部第1パートを締めくくる作品です、その他第一部は少年〜若きショパンによる作品中心で、7歳のポロネーズから20歳頃の作品10の練習曲までとなります。喩えるならば、まさにこれから花開こうとしている蕾の段階ですが、すでにショパンらしさ、ショパンの雰囲気、ハーモニーなど、いろいろなものを感じて頂けるのではないかと思います。
第一部は、朝8時から12時ころまで。全60曲を演奏します。普段なかなか耳にする機会の少ない曲が多数含まれる第一部も今回の演奏会の目玉ではないかと思っています。

第二部は20代前半から半ばまでの作品が中心で、全55曲となります。リストやパガニーニ、メンデルスゾーン、シューマンなどの音楽家たちと出会い、パリではサロンを中心に大活躍を始める時期です。また20代半ばには幼なじみのマリア・ヴォジンスカと再会、その後婚約を交わします。
華やかな作品、ダイナミックな作品、若きショパンの瑞々しい感性を存分に感じさせてくれる作品の数々が登場します。

第三部は20代後半中心で、全63曲を演奏します。ジョルジュ・サンドとの出会いにより、充実した作品を多数生み出す時期となります。昨年は弾いていない作品も含まれています。一方で非常に深刻で、深みのある作品を書きながら、他方で軽い一種の「冗談音楽」なども残しています。

第四部は夜10時から深夜2時まで。《バラード 第3番》から始まります。ショパンの30代前半から最晩年までの作品、全34曲を取り上げます。ショパンが最も脂がのっていた時期でしょう。音楽家としての頂点を極める一方で、体調はさらに悪化、また父や親友など身近な人の死を経験するのもこの頃です。そしてサンドとも徐々に歯車が合わなくなっていく・・・。
第一部から第三部は、この第四部のためにあったんだなと感じて頂けるのではないかと思います。最晩年の円熟した素晴らしい作品が並んでいますが、これらの作品の素晴らしさはどんなに言葉をつくしても表現しきれませんので、ぜひ会場に聴きに来て頂くしかありません!

しかし、どうしても会場に来られないという方もいらっしゃると思います・・・
このコンサートの全貌は、Ustreamでインターネット中継され、全国から鑑賞することができます!手元の映像も配信予定です。また、東京FMでは5月3日当日、朝の8時〜夜8時までの各レギュラー番組の中で随時生中継で会場の様子をお送りします。
さらに、夜8時から10時まで、深夜1時から3時までは、東京オペラシティー特設スタジオから、一部地域を除くエリアで特別番組を完全生放送します!

会場に来て下さる方も、遠くから見守って下さる方も、どうぞ当日のコンサートを楽しみにしていてください!

M1 《ソナタ第1番》よりフィナーレ
M2 《12の練習曲》より第12番 <大洋> op.25-12
M3 《24の前奏曲》より第15番 <雨だれ> op.28-15
M4 《ソナタ第3番》よりフィナーレ