ON AIR REPORT オンエアレポート

3月23日リリース! 『横山幸雄 プレイエルによるショパン・ピアノ独奏曲全曲集1〜3』

11/03/28


先日23日にリリースとなりました、『横山幸雄 プレイエルによるショパン・ピアノ独奏曲全曲集1〜3』についてご紹介いたしました。このアルバムは・・・
*12回シリーズの「プレイエルによるショパン ピアノ独奏曲 全曲演奏会」をCD化
* 3ヶ月毎に3枚ずつ発売(3月/6月/9月/12月)、今回は第一弾。年内に全12枚発売予定!
* 楽譜が存在する、全てのショパンのピアノ独奏曲を網羅!
* 上野学園石橋メモリアルホールとキングレコードの共同制作

プレイエルの連続演奏会は、昨年ショパン生誕200年というメモリアルイヤーに、しかもショパンの命日である10月17日に開始しました。毎月1回、計12回の予定で、最終回は2011年10月17日を予定しています。
この演奏会の特徴は、なんといっても、ショパンも愛用した名器プレイエル(1910年製)を使用していること、楽譜が残されているショパンのピアノソロ曲全作品をほぼ年代順に演奏していくことです。全12回のうち、現在第6回まで終了。次回の第7回は4月18日(月)です。

今回発売となった3枚は、いずれもショパンの非常に若いときの作品が中心となっています。ショパンが生きていた時代には出版されなかった「遺作」も多く、めったに演奏される機会のない作品も含まれています。例えばアルバム1枚目には、《ソナタ第1番 op.4》は今日ほとんど演奏されませんが、若きショパンの渾身の力作です。積極的に出版社に楽譜を送ったりしたが、当時ショパンはまだ名が売れていなかったため、残念ながら出版されることはありませんでした。しかし後にショパンが有名になった頃、今度は出版社側から申し出があったそうですが、この時はショパンの方から断ったといいます。また、1枚目には、若い時の代表作、ショパンのデビュー作ともいえる《12の練習曲 op.10》も収録されています。2枚目は、マズルカ中心、3枚目はポロネーズ中心の構成となっています。

今回、12回分のプログラムを組むときに、1回の演奏会がCDに入る分量を超えないように、心がけて構成しました。改めてショパンの全作品を眺めてみて、例えば第3回目ではショパンはこんなにもたくさんのポロネーズを書いていたんだなとか、大人の雰囲気をもったノクターンは、やはり少年時代ではなく、ある程度大人に近くなってから書いていたんだな、など再確認することも多かったです。天才少年から青年へ、本物の芸術家へと変遷を遂げて行く様がわかり、興味深いと思います。ぜひCDでも聴いて頂ければと思います。

そしてショパンといえば・・・現在ショパンの映画『ショパン〜愛と悲しみの旋律』が絶賛公開中です。実はその映画の中で、私横山幸雄の演奏が使われているんですよ!
ショパンがワルシャワを後にし、パリに出てきた頃、社交界で一足先に一世を風靡していたリストが、ショパンを皆に紹介するんですね。いわばリストが宣伝役を買って出ており、ショパンの作品を弾くことがあったことが知られています。そんなリストが弾くショパン、という場面で、僕の演奏が用いられています。そういうことでしたら、もっと「リストっぽく」演奏することも可能だったんですけどね(笑)18年前の演奏ですが、《12の練習曲 op.25》より数曲用いられていますので、皆さんも良かったらぜひチェックしてみてくださいね。

さて、今後の予定ですが

●プレイエルによるショパン ピアノ独奏曲全曲演奏会 第7回
日時:4月18日 (月)、午後7時〜9時
場所:上野学園 石橋メモリアルホール
曲目:パリ時代初期の遺作のワルツ、パリ時代初期の遺作の小品、4つのマズルカOp.30、
スケルツォ第2番、24の前奏曲Op.28 他

●横山幸雄 ショパン・ピアノソロ 完全奏覇全212曲 世界記録更新チャレンジコンサート
日時:5月3日(祝) 午前8時(7時半開場)〜深夜2時 
会場:東京オペラシティコンサートホール

ぜひ足をお運びください♪

<オンエア楽曲>
♪M1 <ロンド 作品1> /横山幸雄
♪M2 <ト短調のポロネーズ> /横山幸雄
♪M3 <12の練習曲 作品25>より第11曲「木枯らしのエチュード」 /横山幸雄