ON AIR REPORT オンエアレポート

1/3 ピアノでめぐり逢い

10/01/08


いよいよ2010年となりましたね! 
皆様あけましておめでとうございます。

さて、2010年 第一弾の今夜は、まさに今年、
生誕200年の記念年となるショパンの特集でお送りしました。

今回は少し趣向を変えて、「ショパンが影響を受けた作曲家・バッハ」というテーマで、
作曲家・演奏家としてのショパンの背景に迫りました。

ショパンは、バッハの作曲法から多くを学んでいたと言われています。
それは、ショパンの音楽、そしてショパンが弟子に語った言葉などの様々な記録から分かります。
ショパンは、弟子に「バッハを勉強しなさい、ピアノ上達のためには、一番の方法です」と語り、
自身も28歳でマジョルカ島に行ったとき、唯一持って行ったのは、バッハの<平均律クラヴィーア曲集>でした。
そしてショパンの作曲した<前奏曲集作品28>は、
バッハの<平均律クラヴィーア曲集>影響を強く受けています。
その他、ショパンが熱心にバッハの作品を弾く姿は、いろいろな記録に残されています。

ショパンの生きたロマン派の時代というのは、
それまで古典派が音楽構造や形式を重視したのに対して、
感情を自由に表現しようという気運が高まった時代でした。

ショパンの作品には、ロマン派特有の叙情的な美しさだけでなく、
古典派に見られるような確固とした音楽構造があり、
そのバランスがショパンの魅力につながってるんじゃないかと思います。
  
また、ショパンが同時代や後世の作曲家たちに与えた影響もはかり知れません。
このことについては、また折をみてお話ししたいと思います。

今年も、番組では生演奏とともにショパンのあれこれをお話しますので、
是非、お聴きいただければと思います。

横山幸雄