ON AIR REPORT オンエアレポート

11/1スペシャルゲスト・ソプラノ歌手の鈴木慶江さん!

09/11/19


先週に引き続き、ゲストにソプラノ歌手の鈴木慶江さんをお迎えしました。
共演したのは、
<「別れの曲」 エチュード 作品10−3>!

かの有名なこの曲ですが、
オリジナルの持つ曲のイメージに歌が付くと、また違う印象になりますよね。

ここでこぼれ話をひとつ。
この<別れの曲>というタイトル、もともとショパンが名付けたわけではないんです。
1934年に公開されたショパンの伝記映画(ドイツ語版およびフランス語版)の中で、
この曲がBGMとして何度も用いられたこと、そしてその邦題が「別れの曲」であった
ことに由来しているようです。

この旋律のもつ美しさ、際立っていますよね。
ショパン自身も‘これまで作った中で一番美しいメロディーだ’と自画自賛したそう!

また、番組では今日もピアノソロの生演奏をお届けしました。
今回はショパンの19歳の時の作品、<パガニーニの思い出>。

1829年に音楽院を「音楽の天才」という成績で卒業したショパンは、
同年5月にワルシャワでパガニーニの演奏を繰り返し聴き、強烈な印象を受けました。
そこで聴いた<ヴェネツィアの謝肉祭 変奏曲 作品10、MS59>(1829)の主題に基づいて
作られたのが、<パガニーニの思い出>なのです。

ニコロ・パガニーニ(1782〜1840)は、
イタリア生まれの名ヴァイオリニスト&作曲家。超絶技巧を駆使した作品で知られ、
その人間業とは思えない、あまりのすごさに
「悪魔に魂を売り渡したヴァイオリニスト」といわれるほどだったそうです。

ショパンがパガニーニの演奏会で聴いて、帰宅早々、作曲したといわれるこの作品。
いったいどんな「思い出」だったのか、気になりますよね?

                                横山幸雄