ON AIR REPORT オンエアレポート

バーンスタイン生誕100年!

18/08/20


今夜もお聴きいただきありがとうございました。
今から61年前、1957年の8月19日は、バーンスタインのミュージカル《ウェスト・サイド・ストーリー》が初演された日でした。

バーンスタイン(1918-1990)といえば、20世紀を代表するアメリカの作曲家ですが、指揮者、ピアニストとしても活躍したマルチ音楽家です。音楽教育者としても、テレビ時代を利用して活躍。そして、ちょうど今週の土曜日、8月25日に生誕100周年を迎えます。

今回はそんなスーパースター、バーンスタインに注目して、その人生や作品をご紹介しました。

<Play List>
M1 バーンスタイン《ウェスト・サイド・ストーリー》よりプロローグ/レナード・バーンスタイン(指揮)、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
M2 バーンスタイン《タッチズ〜コラール、8つの変奏とフーガ〜》/ヘルマン・レヒラー(ピアノ)
M3 バーンスタイン作曲 交響曲第2番「不安の時代」、第2部より「仮面舞踏会」 /フィリップ・アントルモン(ピアノ)、レナード・バーンスタイン(指揮)、ニューヨーク・フィルハーモニー

M1、バーンスタインの代表作『ウェスト・サイド・ストーリー』。原曲は1957年に初演されたブロードウェイ・ミュージカルの音楽。バーンスタイン(1918 - 1990)が、39歳の頃に作曲されました。
「ロメオとジュリエットを現代のマンハッタンに置き換えてミュージカルを作ったらどうだろう?」という振付師からの提案を受け作られた作品で、敵対する家柄同士の若者の悲恋を、移民同士が対立する現代(当時)の群像劇に置き換え、広く大衆の心に訴えることに成功しました。

M2 ピアノ・ソロのための「タッチズ」副題『コラール、8つの変奏とコーダ』、バーンスタインは1979年にニューヨーク・フィルを率いて来日、滞在中に翌年1980年は指揮活動を一切休止すると発表。実際に、作曲活動に専心し,
その期間中に作曲された作品です。

バーンスタインは・・・
*1918年8月25日マサチューセッツ州ローレンスに生。10歳からピアノを学び、16歳でボストン・パブリックスクール交響楽団のコンサートでグリーグの「ピアノ協奏曲」のソリストを務めます。
*1941年カーティス音楽院を卒業。
*1943年、25歳の時、急病で倒れた大指揮者ブルーノ・ワルターの代役としてリハーサルなしで指揮したニューヨーク・フィルハーモニックの演奏会が全米に放送されて大反響を呼び、一躍時の人となります。同オーケストラの副指揮者に就任。
1947年ごろ、30歳目前で作曲されたのがM3の「交響曲第2番“不安の時代”」です。この曲の第2楽章は、ピアノ協奏曲のような作品で、横山さんも20年前演奏したことがあるそうです。「難しい作品、でも1度手に入って来ると楽しい作品」だったそうです。

* 日本との関係も深く、生涯に7度来日したバーンスタイン。最晩年の1990年には、札幌に国際教育音楽祭「PMF:パシフィック・ミュージック・フェスティバル」を提唱。今も若き音楽家たちを世に送り出す原動力となっています。

* バーンスタインが25歳で指揮活動を始めた時期、指揮者はほとんどが他国からの移住者が多かったため「アメリカ生まれ、アメリカ育ち」のバーンスタインは、非常に注目を集めました。

* 現代の作曲家で、今も世界中で作品が演奏されている稀有な存在、そして、ピアニストとしても、モーツァルトやラヴェルの作品に名演を遺しています。