3月生まれの作曲家、ショパン
18/03/15
3月11日の放送もお聴きいただきありがとうございました。
今回は、3月生まれの作曲家、フレデリック・ショパンに注目しました。
といっても、ショパンの誕生日には諸説あります・・
?教会の洗礼証明書に書かれた「1810年2月22日」説。
?ショパン自身が述べていた3月1日を誕生日とする「1810年3月1日」説。
?様々な資料から従来いわれてきた「1809年3月1日」説。
現在では、洗礼証明書にある「1810年」を尊重し、さらにショパン自身が「3月1日」に家族でのお祝いが行われていたと述べていることから、?と考えるのが一般的となっています。ショパンは早熟の天才作曲家ですので、1年早く生まれていてもおかしくはないと横山さんも感じるところもあるそうです。
<PLAY LIST>
M1 ショパン《前奏曲 第25番 嬰ハ短調》op.45
M2 ショパン 《バラード第3番 変イ長調》op.47
M3 ショパン 《即興曲 第3番》op.51
横山幸雄(ピアノ)、「入魂のショパン2014」東京オペラシティコンサートホールでのライブ録音
1810年生まれ説をとって、ショパン生誕200年の2010年に始めたゴールデンウィークのショパン・リサイタルは今年で9回目。
第1回目から第5回目まではピアノソロ作品をさまざまな形で全曲演奏、第6回目(2015年)からはショパンの生涯を4つの時期に分けてエピソードとともにじっくりご紹介してきました。今回はそのシリーズの第4パート。
いよいよ30歳を迎えたショパン。創作の円熟期、晩年に突入します。聴きどころ満載です!
●横山幸雄 入魂のショパン2018 Vol.9
日時:5月5日(土・祝)10時開演、夜9時終演(予定)
場所:東京オペラシティコンサートホール
全7部構成で、久々に10時間を超える長いコンサートです。第1部〜第4部は、青年ショパンの代表作から20代後半の名作までその変遷を聴いて頂ければと思います。そして今回のメインとなる作品45以降の傑作は、第5部〜第7部で演奏します。
演奏予定の曲目<第五部>16:30-17:45
* プレリュード Op. 45
* 演奏会用アレグロOp. 46
* バラード第3番Op. 47
* 2つのノクターンOp. 48
* 幻想曲Op. 49
* 3つのマズルカOp. 50
* 即興曲第3番Op. 51
* バラード第4番Op. 52
20歳のころポーランドからフランス・パリにやって来たショパン。
ピアニストとして社交界で注目される存在になり、作曲家としては作品番号のついた楽譜の出版が始まります。プライベートでは、20代後半に、幼馴染のマリア・ヴォジンスカと再会、恋に落ちるものの婚約破棄に、そして、男装の麗人、作家のジョルジュ・サンドと出会い、パートナーになっていきます。
30代前半のショパンは、ジョルジュ・サンドのノアンの館とパリを行き来しながら、充実した創作活動を行っていました。これは20代後半から定着した生活スタイルで、ショパンにとって落ち着いて創作活動に打ち込める環境だったのでしょう。傑作をつぎつぎと生み出していきます。ところが、体調の悪化、友人や父親の死亡などの悲しい出来事があり、14年ぶりに姉と再会し元気づけられる、など様々なできごとが光と陰のように起こります。
生活と作品がほかの作曲家より密接なのがショパンです。まさに、このコンサートシリーズは「耳で聞く伝記」。ショパンの生涯、作品の変遷をじっくり味わえます。
作風も落ち着きをまし、きらびやかさより味わい深さが胸にしみる作品が多い、今回、第9回目の演奏会になります。ぜひお越しください!