1月生まれの音楽家 シューベルトに注目!
18/01/29
今夜もお聴きいただきありがとうございます。
1月生まれの音楽家の中から今夜は、今年没後190年、ウィーン生まれウィーン育ちのフランツ・シューベルト(1797 - 1828)を取り上げました。
<プレイリスト>
M1 シューベルト 《美しき水車小屋の娘》作品25より第1曲<放浪>/福井敬(テノール)、横山幸雄(ピアノ)
2004年のアルバム 『松本隆/日本語詩 シューベルト:歌曲集 「美しき水車小屋の娘」』より
M2 シューベルト 《4つの即興曲 作品142 変ロ長調》より 第3番/ 横山幸雄(ピアノ)
2016年のアルバム『アンプロンプチュ』より
M3 シューベルト 《ピアノ五重奏曲 ます 作品114》 より第4楽章/スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)、ボロディン弦楽四重奏団員
2日に1曲のペースで歌曲を作曲した「歌曲王」!
M1は、1820年、26歳のときに完成させたシューベルトの代表的な歌曲。詩人はヴィルヘルム・ミュラー(1794〜1827)。シューベルトと同世代の詩人で、二人は直接の交友はありませんでしたが、傑作として知られる「冬の旅」もこの二人によるものです。
シューベルトは、31歳で亡くなるまでに600曲ほどの歌曲をのこしています。特に1815年は1年間で145曲も作曲したと言われます。
・シューベルトは、時代的にはちょうど古典派からロマン派への過渡期に活躍した多才な作曲家で、ベートーヴェンよりも27歳年下にあたりますが、亡くなったのはほぼ同時期で、まだ31歳の若さでした。そんな短い生涯にもかかわらず、シューベルトはあらゆるジャンルに数多くの作品を遺しています。とりわけ歌曲とピアノ曲は音楽史上、きわめて重要です。
・M2は、即興曲D899(op. 90)のすぐ後に作曲され、その続編を意図していたと考えられますが、出版はシューベルトの死後11年後。ようやくディアベリ社から実現されました。
・M3のピアノ五重奏曲は「ます」として有名です。1819年、25歳の作品。第4楽章が歌曲「ます 作品32」の主題による変奏のためこのタイトルで呼ばれています。
シューベルトの作品は、美しく自然な流れを持っています、淀みなく作曲したのでしょう。まだまだ紹介すべき作品があります。(横山さん)