ON AIR REPORT オンエアレポート

7月生まれの音楽家、ヴィエニャフスキに注目!

17/07/10


2週間ぶりの番組、お聴きいただきありがとうございます!
今夜もポーランドの音楽家に注目。1835年7月10日生まれのヘンリック・ヴィエニャフスキです。

イタリアのパガニーニ(1782-1840)、スペインのサラサーテ(1844-1908)と並んで、「19世紀の三大ヴァイオリニスト」と称されることもあるヴィエニャフスキ。ほとんどヴァイオリン曲しか書かず、祖国ポーランドの舞曲マズルカやポロネーズのリズムを曲に取り入れたことから、同じポーランド出身のショパンと並び称され「ヴァイオリンのショパン」と言われます。横山さんも若いときのショパンに作風が似ていると感じるそうですよ。

<プレイリスト>
M1 ヴィエニャフスキ 《華麗なるポロネーズ》 op.4 /イツァーク・パールマン(ヴァイオリン)、サミュエル・サンダース(ピアノ)
M2 ヴィエニャフスキ 《ヴァイオリン協奏曲 第2番》op.22 より第1楽章/ギル・シャハム (ヴァイオリン)、ローレンス・フォスター(指揮)、ロンドン交響楽団
M3 ヴィエニャフスキ 《スケルツォ・タランテラ 》 op.16 /マキシム・ヴェンゲーロフ(ヴァイオリン)、イアン・ブラウン(ピアノ)

1835年は8歳でパリ音楽院に入学、12歳でデビュー。ポーランドは当時ロシアの占領下であったためもあり、ロシア中を演奏旅行しています。アントン・ルービンシュタインと共演し親しくし、1872年37歳までロシアのペテルブルグで活動。1880年45歳で演奏旅行先のモスクワで亡くなりました。

M1の「華麗なるポロネーズ」は、横山さんも高校生のとき友達の伴奏で演奏した作品。10代のヴィエニャフスキが、ロシアでの2年間200回におよぶ演奏会用に書いたと考えられています。
M2の「ヴァイオリン協奏曲第2番」は、ヴィエニャフスキの代表作であり、こんにちのヴァイオリン協奏曲の欠かせないレパートリーです。
M3の「スケルツォ・タランテラ」も、横山さんいわく「ヴァイオリニストが作ったヴァイオリン曲!という華やかな曲ですね」

1935年にはヴィエニャフスキの生誕100年を記念して、現在でもヴァイオリンの登竜門として知られる「ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクール」が設立されています。独立したポーランドが自国の芸術家を世界に発信したいという思いが感じられます。