ラヴェル「クープランの墓〜メヌエット」生演奏!から舞曲に注目!
17/02/06
今夜もお聴きいただきありがとうございます。
2月に入りましたね。春が待ち遠しいですね。
今夜は毎月お送りしているセルヴィアーノ・グランド・ハイブリッドの生演奏からスタートしました。
曲は、ラヴェルの『クープランの墓』から「メヌエット」です。
ベルリングランドの音色でした。横山さんの演奏は、HPの右側バナーからお聴きいただけます。
そして、今夜のテーマは「舞曲」です。
<プレイリスト>
M1 ラヴェル 《クープランの墓》より <メヌエット>/横山幸雄(セルヴィアーノ・グランド・ハイブリッド)
M2 ベートーヴェン《6つのメヌエットWoO.10》より第2番<ト調のメヌエット> /ミハイル・プレトニョフ(ピアノ)
M3 バッハ 《フランス組曲 第5番》 より <ガヴォット>/曽根麻矢子(チェンバロ)
M4 ショパン 《マヅルカ 第32番》 /横山幸雄(ピアノ)
ニューアルバム「雨だれのプレリュード」より
《クープランの墓》は、クープランを代表とする18世紀フランス音楽に敬意を表して、ラヴェルが1914〜17年に作曲しました。
曲名の“墓”とはフランス語の“トンボー”(tombeau)という語の直訳で、「故人を偲ぶ曲」という意味です。
<メヌエット>のほかにも<フォルラーヌ><リゴドン>など、舞曲の形式が用いられた6曲からなり、各曲は第1次大戦で戦死した彼の友人6人に捧げられています。
●「舞曲」の形式は、いろいろなところに出てきます。
単独の作品もあれば複数の舞曲を組み合わせて組曲としたもの、また大規模な作品の一つの楽章となることもあります。
音楽の形式において非常に大切で出番も多い「舞曲」です!
●17世紀から18世紀のバロック時代に舞曲は多く用いられていました。
●バッハ 《フランス組曲 第5番》 は1722-1725年頃の作品。バッハは6つの「フランス組曲」をのこしていますが、いずれも数曲の舞曲より構成され、アルマンド、クーラント、サラバンドと続き、最後はジーグで締めくくるという定型をとっています。
サラバンドとジーグの間には、今回のガボットのようなさまざまな「当世風の舞曲」が挿入されました。
●古典派の時代に入るとハイドンなどによって交響曲の第3楽章に舞曲(主にメヌエット)が使われるようになっていきます。
●さらにロマン派の時代になると、交響曲から舞曲は省略されたり、舞曲としての性格は弱まっていきました。その一方でピアノ作品では、舞曲をベースにした自由な発想の作品が多くなります。ショパンは、サロンでの音楽としてワルツを作曲したり、民族舞踊から「マズルカ」を多く作曲しました。
来週は、2月生まれの作曲家、ヘンデルに注目します!