世界のヴィオラ奏者、今井信子さんを迎えて2
16/06/06
今週も、ヴィオラ奏者の今井信子さんをお迎えしました!
M1 ヘンデル/細川敏夫編曲 歌劇《リナルド》 より<私を泣かせてください>
ヴィオラ:今井信子 (今井さんの著書「憧れ」に付録のCDより)
M2 シューベルト 《冬の旅》より <からす>
バリトン:フィッシャー=ディスカウ、ピアノ:ジェラルド・ムーア
1曲目にお送りしたヘンデルの「私を泣かせてください」、ヴィオラ独奏バージョンを聴いて、
まさに人間の声で歌っているようですね、と横山さん。
ヴィオラは人の肉声に近い中音域をもち、自分の感情を乗せやすい楽器です、
歌うことは音楽でもっとも大切ですね、と今井さん。
また、ヴィオラの形や大きさは、楽器の作り手によって違うので、
奏者は四苦八苦しながら弾きこなす、とても個人的な楽器で、
今井さんがご使用の1690年代のヴィオラは、楽器の個性が強くて1年ぐらいして
「やっと会話ができるようになった」、そうです。
シューベルトの「冬の旅」は、お父様の思い出につながる1曲、
「菩提樹」など有名な曲も多いですが、今井さんに「からす」を薦めてくれたそうです。
11月に伊藤恵さんのピアノと、今井さんのヴィオラで全曲を演奏予定です。
横山さんは、ヴィオラの人たちは仲がいいですね、
というと、演奏者どおしでごはんを食べたり、一緒に曲を弾くことも多いですよと今井さん。
ピアニストは一人で行動することも多いのでうらやましそうでした。
今井さんはソロだけでなく、アンサンブルにも愛着があり、
若いときに在籍したフェルメール弦楽四重奏団以来、ずっとカルテットをまたやりたい
と願っていたそうです。
現在は、ソロとして教える側として活躍するという同じ境遇のメンバーで集まる
ミケランジェロ・カルテットを楽しんでいらっしゃいます。
今年は、武満徹さんの没後20年のコンサートで「ア・ストリング・アラウンド・オータム」を
ドレスデンで弾いたり、バルトークをハンガリーでオーケストラと共演したり、
日本、アメリカ、スペインと世界を飛び回る日々だそうです。
ヴィオラ・スペースの開催にあわせてお忙しい所、スタジオにお越しいただいて
スタッフ一同感激いたしました!ありがとうございました。