ON AIR REPORT オンエアレポート

バレンタイン・デー、愛にかかわる曲を贈ります。

16/02/15


今夜もお聴きいただきありがとうございました。

バレンタイン・デーにちなんで、「愛」に関係する曲をお送りしました。

M1 エルガー作曲《愛の挨拶》
   ナタリー・クライン(チェロ)、ヴァーノン・ハンドリー(指揮)、
   ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団

M2 リスト作曲《愛の夢》から第3番
   横山幸雄(ピアノ)、(アルバム『横山幸雄・プレイズ・リスト2013』)

M3 《ディアベッリのワルツによる33の変奏曲》作品120
  横山幸雄(ピアノ)、(アルバム『ベートーヴェン12会』より)

M1は、1888年7月作曲、婚約者のアリス・ロバーツに献呈された幸せなやさしい曲です。
エルガーの弟子だったアリスとは、アリスが8歳年上、貧しさを乗り越えての結婚でした!

M2は、1850年ごろの作曲。もともとは歌曲のために作曲されました。
3番の歌詞は、ドイツの詩人フライリヒラートによるもので、
「愛しうる限り愛しなさい、いずれ死が二人を引き離し、悲しみが訪れる前に」という内容です。
つづいて、「相手を悲しませないように」「心無い言葉で傷つけないように」と戒めの言葉がつづきます。

リストは、マリー・ダグー伯爵夫人と禁断の恋に落ち、逃避行から《巡礼の年》が生まれています。
リストの宗教生活は恋を成就するため、などドラマティックな出来事の多い作曲家です。

M3は、ベートーヴェンが、ブレンターノに献呈した曲です。1819年から23年ごろ作曲。
ブレンターノは、ベートーヴェンが書いた”「不滅の恋人」への手紙”の相手ではないかと近年は研究されています。
ベートーヴェンは、生涯恋する心を持っていましたが、一度も結婚に至ることはありませんでした。
その恋愛模様はベールに包まれていますが、その感情は、音楽を生み出すという本質的なエネルギーにまで
昇華されています、と横山さんはおっしゃっていました。

愛に関わる名曲は、その感情がそのまま出ているものも、反転しているものもありますね。